
ウォーキングの健康効果は広く知られていますが、10月2日放送の「この差ってなんですか」(TBS)で、1日に歩く歩数と歩き方によって効果の期待出来る病気に差がある、というのをやっていました。
漠然と歩くより、効果のある歩数や歩き方のポイントを知って歩くとキッチリ効果があるよ、という話でした。
目次
1日の歩数と健康効果
東京都健康長寿医療センターが、群馬県中之条町で高齢者5000人を対象に15年以上にわたり行った調査した結果、1日に何歩歩くことによって、認知症」「骨粗しょう症」「高血圧」「うつ病」などの予防が期待できるのか、具体的な歩数がわかりました。
- 1日5000歩以上・・・「認知症」の予防効果が期待できる。
- 1日7000歩以上・・・「骨粗しょう症」の予防効果が期待できる。
- 1日8000歩以上・・・「高血圧」の予防効果が期待できる。
- 1日4000歩以上・・・「うつ病」の予防効果が期待できる。
さらにそれぞれの病気に効果的な歩き方も紹介されました。
- 「認知症」予防には、街中を歩く。
- 「骨粗しょう症」予防には、夕方に歩く。
- 「高血圧予防」には、タオルを首に巻いて歩く。
- 「うつ病」予防には、外で早歩きで歩く。
健康効果を期待出来るのは最低でも5000歩/1日
歩くのが健康に良いのは昔から言われていますけど、5000歩、歩くのは結構大変ですよね。
私もウォーキングの効果が倍増するというシューズ(靴底が負荷がかかる形状の靴)を買い、万歩計も揃えて張り切りましたが、靴がすり切れることもなく・・・(^^ゞ
日常生活でどのくらい歩いている?
私のように飽きる人が多いので、「その差ってなんですか」では、普通に生活しているとどのくら歩いているのか、3人の主婦のケースを見せてくれました。その結果は、平均しておよそ4000歩。
普通に生活している歩数だけでも4000歩くらいあるんです。
病気の予防のために歩く歩数は、これにちょっと足すだけで、案外楽にクリア出来るんですね。
病気別 効果が期待出来る歩数と歩き方のポイント
「認知症」予防とウォーキング
「認知症」の予防が期待できる歩数は5000歩。
日常生活での歩数プラス1000歩。これは時間ですと約10分間です。
群馬県中之条町の調査では、1日の平均歩数が5000歩以下の人に比べて、5000歩以上の人は、「認知症」の発症率が7分の1でした。
歩数と認知力
番組では「1日5000歩以上歩いている人」と「歩いていない人」で「認知力」の差を紹介しました。
1日5000歩以上歩いている人の認知力年齢は、4人中3人が実年齢より若く、1日5000歩以上歩いていない人の認知力年齢は、4人中1人が実年齢より上で、他の3人は年相応でした。
「認知症」の予防に効果的な理由
認知症の原因のひとつは、老化や運動不足で血管が細くなり(ゴースト血管)、脳に充分な血液が送られないから。
1日5000歩以上歩くことで、常に全身の血流が良い状態となります。

より効果的な歩く速さと場所
歩く速さは早歩きがおすすめで時速6kmくらい。これは坂本九さんの「上を向いて歩こう」のリズムだそうです♪ かなりはやいですね。
歩く場所も関係あるそうで、認知症の予防には街中を歩く方がいいんですって。
街中は情報量が多く、あれこれ刺激される機会が多いから。
考える機会や判断する機会が多いので、脳細胞が活性化されて「認知症」の予防に非常に効果的なのです。また、毎回コースを変化させるのもいい。
とにかく脳を刺激することがポイントなんですね。
「骨粗しょう症」予防とウォーキング
「骨粗しょう症」の予防が期待できる歩数は7000歩。
日常生活での歩数プラス3000歩。3000歩は時間ですと約30分間です。
群馬県中之条町の調査では、1日の平均歩数が7000歩以下の人に比べて、7000歩以上の人は、「骨粗しょう症」の発症率が6分の1でした。
●歩数と骨密度
骨密度測定器で測ってみたところ、1日7000歩以上歩いていない人の骨密度は、全員骨密度の基準の100%より低く、1日7000歩以上歩いている人の骨密度は、全員100%より高かった。
群馬県中之条町の調査では2年以上1日に7000歩以上歩いている人の中には「骨粗しょう症」の人はほとんどいませんでした。
●「骨粗しょう症」の予防に効果的な理由
歩いて骨に刺激が加わると「骨芽細胞」が多く分泌されて、カルシウムが定着しやすくなります。骨を上部にするにはカルシウムを摂るだけではだめなんですね。
●より効果的な時間帯と歩き方
「骨粗しょう症」の予防に効果的な時間帯は夕方です。
「骨芽細胞」は運動した後に活発になります。さらに骨は睡眠中に形成されるので、夕方にウォーキングをした方がより効果的です。
歩き方も、大股で歩いた方が足の裏に与える衝撃も強くなり効果が高まります。
「高血圧」予防とウォーキング
「高血圧」の予防が期待できる歩数は8000歩。
日常生活での歩数プラス4000歩、時間では約40分間のウォーキングが必要です。
群馬県中之条町の調査では、1日の平均歩数が8000歩以下の人に比べて、8000歩以上の人は、「高血圧」の発症率が6分の1でした。
●「高血圧」の予防に効果的な理由
1日8000歩以上歩くことで末梢の毛細血管にまで血液が流れ、心臓への負担が軽減します。
●1日8000歩以上歩いている人と歩いていない人では「毛細血管」に差
1日8000歩以上歩いていない人の毛細血管はゴースト血管になっていました。
一方、1日8000歩以上歩いている人の毛細血管は、しっかりと血液が流れていました。
*ゴースト血管についてはこちらに詳しく書いています。
●より効果的なポイント
タオルを首に巻いて歩くのが良いそうです。
首には体温調節機能があり、ウォーキング中に汗や寒さで首が急激に冷えると体温が下がって、全身の血管が収縮し血圧が上昇してしまいます。
「うつ病」予防とウォーキング
「うつ病」の予防が期待できる歩数は4000歩。
群馬県中之条町の調査では、1日の平均歩数が4000歩以下の人に比べて、4000歩以上の人は、「うつ病」の発症率が3分の1でした。
●外に出ることが大事
4000歩なら日常生活の分だけで十分ですが、「うつ病」の予防は歩数だけでなく、大事なのは外に出る事です。
太陽の光を浴びることで、脳内で心のバランスを保つセロトニンが分泌されます。
●より効果的な歩き方
早歩きです。歩くと筋肉の中でBDNFという物質がつくられます。BDNFは脳に運ばれて、セロトニンの働きを助けると言われています。
BDNFは筋肉に負担がかかるほど多く分泌されますから、早歩きの方でより筋肉に負担をかけるほうが効果的です。
番組の最後に重要なポイントが示されました。
8000歩以上歩いても病気の予防効果はあまり変わらない。
8000歩を歩くことを目標にして、続けることが大事だそうです。

早速、歩いていますが、続けられそうなコツを思いつきました。それは歩くマインドフルネスです。
この記事で紹介した本にヒントになることがいくつかあります。
▶ ▶ ▶ 疲労を正しく知れば回復法がわかる「医者が教える!疲れを取る技術」
すると頭の中には歩くリズムに合わせて「右・左・右・左」という単純なことしかなくなります。
何か重いが浮かんだことに気がついたら、再び足裏の感覚を感じるようにします。
度々脱線しながらも、気付いたら足裏の感覚を探る。感じる。
こうしていると、相変わらず脱線しても、次第に頭も身体もスッキリしてくるのが感じられます。
なんだかプチ元気が湧いてきます。それに注目するとプチがとれて「元気」そのものになります。
ちょっと滅入っている今の自分には最高に良いトレーニング(メンテナンス!?)です。
たまたまチャンネルがあった番組で「歩く」ことに気がついて、つぎには「歩くマインドフルネス」にに気がつきました。必要なことはやってくるなぁ、と。