このところの株価のはっきりしない動きは、日中貿易戦争とか、トルコショックと結びつけて解説されています。これ、ヒンデンブルグオーメンのせいかもしれません。
ネーミングからして不吉な雰囲気漂わせていますね。
突然爆発して墜落したヒンデンブルク号と不吉を意味するオーメンの組合せです!
ヒンデンブルグオーメンとは?
ヒンデンブルグオーメンは盲目の数学者ジム・ミーカ(Jim Miekka)が考案したもので、その(発生条件)は諸説ありますが、一般的に次の条件を同日に発生した場合とされています。
- ニューヨーク証券取引所の52週「高値更新銘柄」と「安値更新銘柄」の数が、共にその日の値上がり・値下がり銘柄合計数の2.8%以上
- ニューヨーク証券取引所インデックスの値が50営業日前を上回っている。
- 短期的な騰勢を示すマクラレンオシレーター(騰落統計数の平滑化された差に基づくモメンタム系指標)の値がマイナス
- 52週高値更新銘柄数が52週安値更新銘柄数の2倍を超えない。
これらの4つの条件を総合すると
相場全体(インデックス)は上昇基調なのに、値下がり銘柄数が増えていて(マクラレン・オシレ一夕ーがマイナス)、高値更新銘柄と安値更新銘柄が多く入り混じった方向感のないカオスな相場
を示しています。
値下がり銘柄が増えて来ると、群集心理は不安が増してくるので、相場の動きを示すチャートが上がり続けることにむしろ懐疑が生まれます。
「いつ下げてもおかしくない」と身構えているところに何か起きると「パニック売り」が殺到して、大きく下げることになります。
- 77%の確率で株価は5%以上下落する。
- パニック売りとなる可能性は41%
- 主要銘柄は24%の確率で暴落する。
ヒンデンブルグ・オーメンは当たってきたのか?
1985年以降のNY株価暴落には、ヒンデンブルグ・オーメンが先行して発生していた。
過去22年、株式のクラッシュやパニックイベントの発生前には必ずヒンデンブルクオーメンが発生していた、といわれていますが、2000年以降は50%と下落の確率が下がっています。
直近では2013年4月の点灯のときは5ー6月に株価が急落する「バーナンキ・ショック」に、
2015年6月の点灯では、2か月後にチャイナショックが起きました。
量的緩和策の縮小を示唆したのが切っ掛けだったんだよね。
ヒンデンブルグ・オーメンが一度発生すると「呪いの期間」は30営業日といわれ、マクラレンオシレーターがプラスに転じた場合でも「呪いは解ける」とされています。
最近のヒンデンブルグオーメンの出現は?
2017年6月13日に2年ぶりに発生し、今年はヒンデンブルグ・オーメンが今年は2回も出ています。
最近では6月18日に点灯し、その後の株価下落の前兆となっていました。
7月5日には点灯が消えたものの、7月18日に再び点灯しています。
これが今の「動かない相場」を招いているのでは!?と。
しかしこれも8月末~9月中旬にはタイムオーバーです。
お化けと同じで「出るぞ。出るぞ~」とみんなが怖がって身構えているとこに、物音がしたら一斉にパニックが起きる・・・というのは情報が少ない時代。
今のようにすぐに訂正情報が出たり、あらかじめ逆の動きを想定している勢力の存在などがありますから、ヒンデンブルグ・オーメンも「都市伝説」化するのかも知れませんね。