
「老化と水分摂取に密接な関係がある」それどころか「水分が減る=老化」だと知ったので、このところ水分摂取で頭がいっぱいです。(笑)
「水だけで水分補給するよりも、脱水症状に必要な電解質も一緒にとるのが賢い」と気付いて電解質を含む食べものを探しました。
目次
電解質を多く含む食品
熱中症には水分だけでなく、電解質も必要です。
ナトリウム(Na)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、リン(P)、クロール(Cl)、重炭酸(HCO3-)などがあります。
これらは主要ミネラルとしても重要で、身体の機能の維持や調節などの生命活動に必要で、ある一定の範囲内で体内に保持されています。
*電解質が減ると電気信号による神経伝達機能が弱まり、自律神経や運動神経の働きが鈍くなります。
水分と電解質を多く含む食べ物として、真っ先に浮かんだのが、水分の多い果物・野菜です。
まずは季節柄「スイカ」をチェックしました。
西瓜の栄養
「脱水症予防に西瓜はどうなの!?」というおば半の疑問にぴったりな回答が環境省の「熱中症予防声かけプロジェクト」公式サイトで見つかりました。
しょっぱなから スイカはスポーツドリンクの代わりになる と書かれています。(^ ^)v 果物栄養学・田中敬一先生の解説です。
スイカに含まれるミネラル(電解質)

さらに糖分やカリウム・カルシウム・マグネシウム等のミネラルも含まれているので、微量の食塩を加えるとスポーツドリンクと同じような効果が期待できます。
食物繊維も豊富で、カロリーも37kcal/100g で、ゴボウの半分くらいです。

【カリウム】
- 血中のナトリウム濃度が上がると、細胞が膨らみ血管を圧迫します。これが高血圧の原因で、それを防ぐのがカリウムです。カリウムは余分なナトリウムの排出を促して血圧を正常に保ちます。
- カリウムの利尿作用によって、ナトリウムの摂りすぎによるムクミの改善にも役立ちます。
- 細胞内のカリウムが減ると、電気信号による脳への神経伝達機能が弱まり、自律神経や運動神経の働きが鈍くなります。脱力感や食欲不振、筋力低下が起こるのはこのためです。
スイカの栄養素
昔はスイカはその大半が水分で栄養化は期待されていませんでしたし、糖分があるので太るとさえ思われていましたが、スイカには抗酸化作用などのあるファイトケミカルが豊富な事がわかってきました。
スイカのファイトケミカル
【β-カロテン】
β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、新陳代謝を促し肌の老化を予防します。スイカに含まれるβ-カロテンの量は、200gあたり1600μgです。
*緑黄色野菜の条件は100g中にβ-カロテン600μg以上含有すること。

200gはこのくらいですよ。↓
【リコピン】
リコピンと言えばトマト、ですが、なんとスイカにはトマトの1.5倍のリコピンが含まれています。
スイカやトマトの赤い色は、カロテノイドの一種リコピンという色素によるものです。
リコピンは活性酸素を除去する抗酸化力が強く、生活習慣病や細胞のがん化予防、老化防止が期待されます。又、メラニンの生成を促す物質の発生を抑制するため、美白効果も期待できます。
♪(京都大学の動物実験で)体脂肪燃焼効果があることも明らかになりました。
【ビタミンC】
リンゴや梨、ブドウよりも多く含まれます。ビタミンCも抗酸化力が強く美肌には必須のビタミンですね。
★スイカの栄養のスター的存在【シトルリン】
実はスイカの栄養素のなかでスターと言えるのがシトルリンです。
皮の白い部分に多く含まれます。
シトルリンは、1930年にスイカの果汁から発見され、学名の「シトルラス」にちなんで名付けられました。西瓜などウリ科の植物に多く含まれるアミノ酸の一種で、尿素回路*を構成する化合物の一つです。
*アミノ酸の分解によって作り出されるアンモニアを,毒性の低い尿素にするために機能する代謝サイクルをいう。
シトルリンは一酸化窒素を作り出したり増やす働きがあります。
一酸化窒素は血管を広げ、血流量を増やす働きがあるといわれてます。つまり、シトルリンは血行を良くする働きがあります。
血流が良くなることで改善する、冷え・肩こり・肌トラブルなどの諸症状に効果が期待できます。
シトルリンの美容効果
シトルリンの抗酸化作用だけでなく、肌の弾力性を保つコラーゲンの形成に関与しており、化粧品の原料としても注目を浴びています。
*日本では医薬品として、肝機能改善薬の成分としてや特殊な先天性代謝異常児の栄養剤などに利用されています。
まとめ
1578年に書かれた中国の医学書『本草綱目』にもスイカの薬効が書かれており、薬膳で使われてきました。
古くから「西瓜は腎臓病の民間薬」といわれていますが、その具体的働きがカリウムと、尿成分を作るのに必要なシトルリンの働きで、利尿効果、腎臓病や高血圧・むくみの防止に効果的なんですね。

お漬け物にしたり、酢の物にしたりして食べ尽くさないと!
ここまでいいことづくめなのに、夏しかないのがザンネンですねぇ。
ン!?ひょっとしてジュースとかあるのかしら?
と捜したら、海外のものがありました。