このところ"命に関わる気温"が続いて「水をこまめに飲んで脱水、熱中症に注意して」と注意喚起される毎日です。
東京都の調べによると、熱中症で亡くなった方の時間帯は、日中(朝5時~夕方5時)と夜間(夕方5時~朝5時)では大差がないことが分かりました。
夜間、熱中症で搬送された人の大半はクーラーをつけっぱなしにしていなかったそうです。
■ 夜間熱中症が多い理由
司会者の小倉智昭さんが、「昔はクーラーがなくても熱中症なんて聞かなかったよね・・・昔もあったの?」と言ったそうですが、ほんと、そう思いますよね。クーラーがあるのに、なぜ!?
昔と違って夜間の熱中症が増えている原因は、住まいの構造に関係があります。住まいの変化が関係しているんです。特にマンションに見られる特長があります。
夜間の室内温度は外より高くなる
- コンクリート壁に昼間の熱が貯えられている。
- コンクリ壁は温まりにくく冷めにくい。
コンクリート壁にゆっくりと蓄えられた熱は、外気の最高温度の時間から5~6時間後くらいがもっとも熱くなります。
その後、少しずつ熱が放射されます。この放射熱が室内温度を高くします。
マンションの場合、機密性が高いのでコンクリート壁の熱が室内にこもってしまい、外の気温は10度くらい下がっているのに、室内の温度は昼間と変わらず高いまま、ということになります。
特に西陽が当たる壁や、最上階の天井が熱くなりやすいのです。
以前、テレビ番組でクーラーを使うほどの気温ではないのに、夜間熱中症で搬送された例を紹介したことがありました。その方は壁際で寝ていたのです。
壁が熱くならない工夫
壁が熱を吸収するのを防ぐのも有効な手段です。
- 窓際にヨシズをおく。
- 緑のカーテンとしてゴーヤなどの植物を植える。
- 遮光カーテンを利用する。
*遮光カーテンは紫外線もカットするので費用対効果が良さそうですね。
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■ 睡眠中の冷房の使い方
ダイキンのサイトにあったアンケートによると、半数以上の人がタイマー利用です。
寝ている間、クーラーをつけっぱなしにしている人は23.5パーセントです。
タイマー利用はよくない
「タイマー利用は良くない」というアドバイスが増えています。
その理由は、タイマーで冷房が止まった後に、壁からの輻射熱で室温が上がるので「熱中症」のリスクが高まるからです。
体調に問題がないと、そのタイミングで暑苦しくなって眼が覚める・・・のですが、高齢者や幼児の場合、暑いと感じられません。
高齢者は体内の水分が少ないので、すぐに脱水症状が進んで、熱中症を発症するリスクが高いのです。
エアコンの正しい使い方
「夜間のエアコンの使い方」の記事で多かったのが次です。
風が直接身体に当たらないように注意しましょう。
湿度については50%を推奨している記事が多いです。湿度の設定は出来ないので「冷房」ではなく「自動運転」にすれば良いですね。
電気代についてですが、時間帯によってはつけっぱなしの方が、こまめにON/OFFするより安い事もあるとか。
フィルター、室外機まわりの掃除をすることで、電気代がかなり違うそうです。
■ 冷房と体調
冷房つけっぱなしにしたくないのは、体調が悪くなるから、という人が多いですよね。
体調が悪くなったり、体のだるさを感じるのは、「体が冷えたから」と考えられます。
室温が低くなり過ぎたり、何もかけずに寝ていて、吹き出した風が身体に直接当たっていると身体全体、身体の一部が冷えてしまいます。
これはクーラーの風向きを工夫すれば防ぐことが出来ます。ここで役に立つのが扇風機、サーキュレーターです。
私も数年前まではこうでしたが、サーキュレーターを使うようになってから解決しました。
扇風機やサーキュレーターの使い方
扇風機やサーキュレーターを使って、部屋の空気を循環させます。
冷たい空気は下に、温かい空気は上に、よどんでしまうので、扇風機やサーキュレーターを使って室内に風の流れを作ります。
扇風機やサーキュレーターの役割は、自分に風を送るのでなく、風の流れを作ることです。
その為に、壁や天井に向けて使います。
首振り機能があれば、天井に向けて首振りさせます。
首振り機能なしの場合は、エアコンからの送風の向きを誘導して、部屋いっぱいに大きな風の流れが起きるような場所と向きを工夫して下さい。
冷気は下によどむので、下から上へ、風邪の流れを作ります。
扇風機、サーキュレーターは電気代が安く、音の静かなDCモーターがおすすめです。