トランプ関税は経済システム再構築のトリガー?|政権の相場操縦

トランプ大統領の関税政策が相場に混乱を起こしています。一方的な関税が原因とされたり、「トランプ大統領は、ここまでの市場の反応があるとは考えていなかった。」などの記事も見ますが、全然逆ですね。

トランプ大統領は意図して現在の状況を作っている。少なくとも、株安は想定済み。あちこち手直ししても間に合わない。っていうか、残せるまともな仕組みがどこにもない。最小限の痛みで壊すことを選択したのでしょう。しかし、壊すものが大きいから、最小の痛みと言ってもかなりのものになります。

現財務長官のベッセント氏はヘッジファンドを運営していて、トレードのプロです。そういう立場の人を財務長官にする、つくづくアメリカという国は面白いというか、妙な国だなぁと思うのです。まるっとインサイダーじゃないですかw

ベッセント氏2011年から2015年まではジョージ・ソロス氏のソロス・ファンド・マネジメントで最高投資責任者(CIO)を務めていました。ソロスの名を一躍世界に知らしめた*ポンド危機も手掛けていました。

トランプ大統領はベッセント氏に財務長官就任を打診した際に
「景気後退を起こさずに米国債の問題を解決する方法はあるか?」と問い、それを最優先ミッションと位置づけていたそうです。ちなみに現在、米国の利払いは国防費よりも高いのです。ベッセント財務長官の出した解決策は次の3つでした。

  • インフレ政策を取らないこと
  • 増税できるところからは増税を行うこと
  • 政府支出を減らすこと

完全に【緊縮財政】です。
インフレ抑制のために株価を下げ、増税できるとこからは増税する。(関税ですね)そしてイーロン・マスク氏のDOGE(政府効率化省)が政府支出を減らすためにこれまでの支出を洗い出している、というわけです。

株安に伴って米国債も急落しているようですが、FRBに金利を下げさせて国債の利払いを減らすし、国債の価値が下がれば利払いが楽になり、最終的に政府が買い取れば国債を減らすことが出来る、というわけです。

興味深い視点の記事があります。
▶ トランプ相場の株価暴落はベッセント財務長官を甘く見た投資家への罰

 

イーロン・マスクがホワイトハウスでインタビューに応じている動画がYouTubeにありました、これがめっちゃ面白かった。画像リンクしてます

画像の説明文

 

政府の支出が14台のコンピュータから行われていて、それが全く同期されていない、というんですよ。また、支出も予算から差し引く作業はなく、請求された金額をバカスカと振り込むだけ。その請求の審査も無し。14台が同期せずにやっているので重複も多く、少なくとも10%はあるだろう、というんですよ。そもそもの金額がでかいので10%でもすごい金額になると話しています。

FoxテレビのDOGE(政府効率化省)スタッフも交えたインタビュー動画も見ましたが、これもとんでもない内情が語られていました。政府がやっていることは、請求された金額をできるだけ早く振り込む、ということだけでした。請求についての検証なしに。

 

 

DOGE(政府効率化省)スタッフは大手企業のCEO経験者なので「企業でやっている財務から見ると、ありえない。まったくひどい。」と呆れてます。政府内は支出しか記録がない。請求されたら支払う、という作業しかやっていない。

すべての手続が紙でなされていて、一人の退職者の手続きにかなりの枚数の紙がある。70年前と同じやり方が続いていて、大半の部署が全くデジタル化されていない。

例えば、社会保険部門への電話の半分は、犯罪グループが「社会保険の支払い口座を変更したい。」というもの。対応できるキャパを超えるくらいの電話がかかってくるので、本人かどうかなど全く審査しない。なので、まともな支払い口座が犯罪グループのものに変更されて、受け取るべき人には届かなくなる。これが、あらゆる支払い口座について起きている。

ひどいですよね。これまでアメリカに対して抱いていたイメージが吹き飛びましたw

でもDOGE(政府効率化省)は素晴らしい仕事をしていて、これをチェックし、正す作業をするプログラムを作り始めていて、かなり早い段階で運用できる、と語っています。

話を戻して、相場の件ですが、下げるのは上げるのと同じ。トレーダーにとっては”稼ぎのチャンス”です。*企業の成長に期待して株を持っている発想とは異次元です。
トランプ大統領も「稼いでくれ。」といってますから。

ソロスのもとでポンドの空売りをやっていた人が財務長官なんですから、賭場が拡大したようなものです。相場にマーケットメーカーはつきものですが、それを政権がやるんですから。

素人は手出し無用、ちゅうことやで。

 

上げ下げの幅が大きくなり、プロのトレーダーにもこれまでの経験では予測不可能な相場になるのも当然です。

あちこちサーフィンしていたので、どこで見かけたか記憶に残っていませんが、ベッセント長官が目標値としているのはS&Pの4000ドルだろう、というのがありました。

 

 

 

昨日値 5,268なので、まだまだ大揺れは続きそうです。
下げるにしても一方的に下げて、下げ止まる、ということはありませんから。

 

 

YahooニュースでABEMATimesの記事、テスタさんのコメントを紹介していますね。テスタさんはデータは読まず、肌感覚でトレードしている人なので、こういうのはわかるんでしょうね。下線部分。そりゃそうだ。史上最強のチームですよw

今回の混乱はトランプ氏による「人災」
絶対にすごく頭のいいチームがやっている、わかっていてやっている」
偶発的に起きたものではなく、トランプ氏やその裏にいるブレーンたちが仕掛けたものだ。

 

補 足

4️⃣/13

 

利回りが高くなっても、買い戻せば痛みは少ない。大雑把な話し、金利が倍になっても発行数の半分買い戻せばトントンやし。
関税交渉の中身も関税とは関係なく、相手国の持ち分の交渉かも知れへんしな。

 

 

 

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