加藤一二三さんの健康法のひとつ「水分を1日7リットルの水を飲む」という根拠はなんだろう、と前から気になっています。
ひふみん健康年齢46歳骨年齢27歳|血糖値管理と大量の水分摂取
昨年末に放送された「爆報!THEフライデー」で布施博さんのお母さんが、国際医療福祉大学教授・竹内孝仁教授の理論をもとにした治療で、認知症が改善した話題も気になっています。竹内教授は著書が多いので、詳しくはそちらを読めば正しく理解できると思いますが、水分と老化、認知症について調べました。
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■ 老化とは体内の水分を失っていく過程
著者によれば、海中で誕生した人間の祖先は、陸に上がる時に、対策として体内に "海" を持つことを考えたのだそうです。この "海" こそが、体の水分だそうです。
【成長するにしたがって水分の割合が減ってしまう理由】
それは、生きるために必要な脂肪が体に増えて、脂肪の分だけ水の割合が少なくなるからじゃ。(割合は減るが、水分の絶対値は増える)
老人の水分量がさらに少ないのは、脂肪には関係なく、筋肉が減っているから。水分量自体が減るのじゃな。
体内で水分を最も蓄えているのは筋肉。(筋肉の75%は水分) 筋肉が少なくなると備蓄できる水分も少なくなるというわけじゃな。
細胞内の水分減少は老化現象のひとつだとされているぞ。
*以上は一般的に言われていることです。
平均的に、1日の水分排出量は2500ml程度ですから、これを補うだけの水分を摂る必要があります。
一方、摂取する水分量は、食事に含む水分量が1000ml程度。
差引きで、1日に1500mlが不足する計算です。
これが、竹内先生が「1日1500mlの水を飲みましょう。」と提言している根拠です。
■ 高齢者と水分補給
高齢者は腎機能の低下により、尿に含まれる水分の割合が増える傾向があり、水分の排出量が増加します。なので、より水分摂取をしなくてはならないのですが、感覚機能の低下のため、たとえ体が水分を欲していても、のどの渇きを感じにくいそうです。
こうして年を取るにつれて飲む水の量が少なくなり、体内の水分量が減少していきます。
こうして高齢者は慢性的な「脱水傾向」になります。
脱水は活動力と意識を低下させますから、熱中症と似た状態が慢性化してしまうのです。
そしてこの状態こそが "ボケ" なのだ、と竹内先生は指摘しています。
ちなみにどの年代でも、通常量より水分量が1~2%欠乏しただけで、意識障害に陥るのだそうです。これは体重50キロの高齢者であれば、250~500ml の水分量です。
わずかな量ですね、コップ1杯強でしかありません。これだけしか足りなくても意識に与える影響は大きいのですね。
■ 飲む水の量と物忘れの関係
竹内先生が行った健康実態調査(鳥取県琴浦町65才以上で介護保険未申請の4827人対象)で「たくさん水を飲んでいる人と、そうではない人の違い」を調べました。すると
1日にコップ3杯しか水を飲まない人は、6杯以上飲む人よりも5%程度「物忘れ」が多いことがわかったそうです。
このことから、竹内教授は
水を飲んで覚醒水準が上がると、物事を見聞きした時の印象が強く残るようになります。頭がシャキッとなるんですね。
すでに認知力が落ちていた人でも、体の細胞に水分が満たされてくれば、覚醒水準は必ず上がってきます。
若年性認知症も高齢者の認知症も原理は一緒です。
物忘れ防止のためにも、40~50代から水を飲む習慣を身につけておいた方がいいんです。
と話しています。
タイトルに「ホンマでっか」なんて入れちゃいましたけど(^^;) 十分に説得力のあるお話だと思います。
検索してる途中で「病気を治す飲水法―万病を予防し治す水の力を総解説!」という本を見つけました。
内容紹介に「医学と生理学と臨床面から水の薬効を解明し、水に秘められた治癒のメカニズムを体系化し、代替療法の世界に飲水療法の大ブームを巻き起こしている。」とあります。
レビューを読むと、大半の人が内容を受け入れ、自身に良い刺激を得たようです。竹内教授の著書へのレビューとの違いが面白いのですが、視点は同じで、おそらく説得力の違いかも知れません。 Amazon▶ 病気を治す飲水法―万病を予防し治す水の力を総解説!
《2018/7末 補足》
ざっと読みましたが、半端な内容です。どんな人向けに伝えたいのかがなく、極端に言うと自慢話めいているw 理論と解説を期待しましたが。レビュー内容と本の内容に乖離がありますね。「何々に効く」というフレーズがありがたいのか・・・
海外書籍(翻訳)に「水療法」関連本が増えているように見えます。こちらの本、少々エキセントリックなタイトルですが、興味深いです。