
前回、カカオ(ココア)が歯周病・むし歯・口臭に良い、という記事を書いたのですが、ついでにこれ以外のカカオの効果についてまとめておきます。
目次
カカオの栄養と効果
カカオは古くからクスリとして使われてきただけに、栄養が豊富でさまざまな健康効果があります。

その頃は種ではなく果肉を食べていたんだよ。
カカオの学名「テオブロマ・カカオ」のテオプロマっていうのは「神様の食べ物」っていう意味なんだよね。
16世紀のアステカでは種をすりつぶしてスパイスや香料を混ぜ「不老長寿の薬」として飲んでいたんだ。メチャクチャ苦かったらしいよ。
これがヨーロッパに伝わったんだよね。
カカオの主な栄養成分
たんぱく質、脂質、糖質、ミネラル、ビタミンB2、B6、B12、食物繊維、ポリフェノールなどを豊富に含んでいる。
■ミネラル
(カカオマスには)K、P、Cu、Fe、Zn、Mg、Ca、Mnのようなミネラルを豊富に含まれる。
■食物繊維
カカオの食物繊維は、大半が不溶性のもので、水溶性食物繊維は約5 %しか含まれていない。
リグニンが半分の55 % ヘミセルロー23 % セルロース16 % 水溶性難消化性多糖類6 %
■ポリフェノール(カカオポリフェノール)
カカオの成分でもっとも注目されているカカオポリフェノール。
日本ココア・チョコレート協会サイトに詳細な解説があります。自分のアンテナにピットときたとこだけ引用しておきます。

■Miller ら(2008)は、ココアの製造におけるアルカリゼーションの違いによるフラバノール量の違いを調べ、アルカリゼーションにより大きくフラバノール量が減少したと報告。
カカオは加工工程か多くなるにつれポリフェノールが減少するようです。
加工の初期段階、カカオ豆の発酵による変化が想像と真逆で、発酵しない方が抗酸化能力とフラバノール含有量が2倍も多い、というのが驚きです。
発酵させると香りが高くなるので食しやすくするためなのでしょうね。
「アルカリ化」でフラバノールがかなり減少、というのもメモメモですね。
カカオの健康効果
カカオの健康効果は栄養成分の複合的なものがあるため、成分別まとめにくいので、カカオ全体の健康効果としてまとめます。
ダメージ肌の回復効果
もっとも身近なw 抗酸化効果は「活性酸素によるダメージ肌の回復=美肌効果」
脳機能の改善・認知症予防
最近、高カカオチョコレートがにわかに健康食品として扱われるようになったのはこの効果期待からでしょう。
カカオの脳機能への効果、認知症予防の可能性は愛知県蒲郡市・愛知学院大学・株式会社 明治の産官学の共同で実施した実証研究で明らかになりました。
動脈硬化などの検査で指標とされる炎症指標(hs-CRP)と酸化ストレス指標(8-OHdG)の低下が見られた。
●ココアに含まれるテオブロミンという物質には、記憶力や集中力を高める効果も確認されている。
ココア一杯に含まれるカフェインは13ミリグラム程度でコーヒー一杯の10分の1程度。
血圧低下・冷え症改善
同じく末梢血管が拡張し血流が良くなるので冷えの改善になります。ちなみにアイスココアでも効果があります。
動脈硬化予防

アレルギーの改善
【カカオポリフェノールのアレルギー予防効果】
●アレルゲンに対して抗体が作られるのを防ぐ
●肥満細胞からヒスタミンが放出されるのを防ぎ、アレルギーの発症を防ぐ
●好酸球の脱顆粒を防ぎ、アレルギーの悪化を防ぐ
●アレルギーに関連するリンパ球が増殖・作用するのを防ぐ
引用元:明治「みんなの健康チョコライフ」

チョコがアレルギーの原因になる「チョコアレルギー」もあるんだよ。
カカオに含まれる「チラミン」は高血圧発作や偏頭痛を引き起こす誘因にもなる化合物なんだ。
チョコレート・ココア以外には赤ワイン、熟成チーズ、イチジクなどにも含まれているんだよ。
抗菌作用
●歯周病菌を死滅させる。

補 足
なのでチョコレートのカカオマスの比率が高いほど効果が高い事になります。
カカオマス自体は苦くて渋く酸味もあるので、これに生クリームや砂糖などを配合して美味しくしたものがチョコレートです。
いずれにしろカカオの栄養・効果なので、効果を期待するならチョコレートなどの加工品の選択は吟味する必要がありますよ。チョコの場合、カカオ含有70%以上のものです。

パウダー混じりの水蒸気が飛び散ってエライことになります。
毎回やらかしていますが・・・(>_<)