孤独死、孤立死!?独居死でいいじゃないの|死後手続きの流れ

先日、NHK(多分Eテレ)で「孤独死」をテーマにした番組をやってました。父親が孤独死した若い女性が後悔の念で遺物整理会社で働きはじめて、関わった孤独死現場を再現したミニュチュア制作をしている。制作したミニュチュアから孤独死に至った故人に思いを馳せたり、誰にとってもいつ起きてもおかしくない孤独死に興味を持ってもらいたい・・・というような趣旨の番組のようでした。
父をひとり残して母と兄弟が家を出た数カ月後に孤独死した父を発見・・・という経緯で、ひとりにしなければああいう死に方をしなかったのではないか、という思いがいまだにある、と語っていました。

まぁ、番組次第は社会問題として取り上げているにしては問題提起とはいえない出来損ないで、かと言って、取材した女性へのフォーカスの仕方が半端で、それは彼女自身が中途半端な状況だからなんだけど、番組はそこをつかないから(遠慮気遣いからか、制作スタッフも中途半端だからか)、訴求力がぼやけてしまっている。社会で考えるべきテーマ、という扱いをしているのに、そこかしこで「個人の死に際」について情感に訴える手法はドキュメンタリーとして不出来で後味悪かったですね。

ワタシ的にはその人の死に方に格別の意味をもたせることに何の意味もないでしょう、って思うんだけどなぁ。発生件数、数値的に社会として放置できない、なにか仕組みを作らなくては、というスタンスしか意味がないと思うんだけどな。

 

見始めてすぐに不満になったものの、目下の急務「ひとり暮らしの死後事務手続き」の情報、例えばなにか社会的サービスが始まっているのかもしれない、との期待もあって最後まで見たのですけどね。

ワタシ的にいらっとするのがそもそも孤独死という呼び方ですね。孤独死の定義は

孤独死
平成24年の内閣府の「高齢者の健康に関する意識調査」で “ 誰にも看取られることなく亡くなったあとに発見される死 ” と定義
もうひとつ「孤立死」という呼び方があり、その違いは「孤立死」の方は、社会的繋がりがない状況で、それが故に死期が早まったという側面も捉える、というスタンスですね。
孤立死
「高齢者等が一人でも安心して暮らせるコミュニティづくり推進会議」の報告書では、
“ 社会から孤立した結果、死後長期間放置される ” ような状態と明記されています。
「高齢社会白書」では
“ 家族や地域社会との交流が客観的にみて著しく乏しい状態 ” の方が亡くなった場合を指しています。
「孤独死」の方は「孤立」の要素はなく、社会的につながりがある、という余地を残していますが、孤独という言葉自体に「他との関わりがない」という要素がありますよねぇ。
単に、一人暮らししていた人の死なのですから「独居死」でいいでしょ。なぜ、この言葉が思いつかないの!!!
死んだ時の状況でしかないのに、なぜ、生前の在り様の要素をくっつける必要があるんじゃい!!!

「俺は誰の物語にもならない」
(ドラマmiuで菅田将暉が決めたセリフ)
*たき子さんコメントでしりました。
これに尽きるわっ *文末に補足あり
あじさい
後味悪く、知りたいことが何も解決しなかったので、この機会に、家で亡くなった場合、まず何をするのか!?という常々の疑問を調べました。
独居に限らず、例えば家族の誰かが亡くなっていた時、それを見つけたら何をするのかしら? どこに連絡するの!?

もの知りウサ君
自宅での死亡は医師に看取られない限り
異常死・不審死として処理されるんだ。
エーっ!!!

もの知りウサ君
発見が早い段階で、確実に死んでいるかわからない時は救急車を呼ぶ。しかし、冷たくなってすでに死んでいるという場合は警察に電話するんだよ。
びっくりです。
家で亡くなった場合、独居でなくても、警察沙汰になるなんて。

警察が検視しますが、医師の死亡診断書が交付できる場合を除きます。

医師が死亡診断書を交付できるのは
・ 24時間以内にかかりつけの医師の診察を受けて、診察に関連した病気が死因であるとき(その医師が)死亡診断書交付可能です。
・ 24時間以上経過後でも(死後に)改めてかかりつけの医師が故人の体をチェックし、これまで診察をしてきた病気で亡くなったのだと確認できれば、死亡診断書を作成できます。

※これまで診察してきた病気とは異なる死因であれば作成できない!

家で亡くなって医師の死亡診断書が交付される事の方がレアな感じがします。

なるなる直前まで患っていず、脳梗塞とか心臓発作とかの病気で突然亡くなった場合は警察の検視対象です。救急車で搬送されて、その途中や、到着した病院で亡くなった場合は死亡診断書が交付されます。

要するに、警察の検視は「死因を特定する」ためにされるんですね。
これまで、事件性があるかないか、の判断かと思いこんでいました。
検視のために遺体は警察に運ばれるんですよ!

これまで(交通違反以外では)警察沙汰になったことはない
”善良なる市民”で生きてきたのに、最後の最後は警察沙汰かぁ~
ドラマなどで見聞きする警察での「検死」は解剖されますが、ここでいう「検視」は「視」という漢字が当てられることでわかるように、視て分かる範囲で検分(検査、調べる)します。
遺体だけでなく、室内状況なども対象になりますから、警察の検視が終わるまでは室内をいじらないことが肝要です。
検視のために遺体は警察に搬送されて長くて3日位かかるようです。この間の移動や遺体預かりに要した費用なども負担することになります。
など、など、まぁ色々ありますねぇ。これらの情報は複数の葬儀会社のサイトで見つけました。
あれこれ読んでもよく理解できなかったのですが、「かかりつけ医にかかっていた病気と自然死の場合は検視不要」と書かれていたところです。自然死というのは老衰のことでしょうが、その死が老衰なのかどうかは誰が判断するのかしら。もちろん医師でしょうね!? どの段階で!?
タイトルに「死後手続きの流れ」と入れていますが、実はここからが死後手続きのスタートになるんですね。今回はこのくらいの調査でヨシとして、又機会があれば先に進みたいと思います。

補 足

*「俺は誰の物語にもならない」のセリフはこの記事に頂いた多喜子さんのコメントで知りました。

なかなかのセリフだと思い、調べたところTBSドラマMIU404』は脚本の野木亜紀子によるオリジナル作品です。野木亜紀子さんは「逃げるは恥だが役に立つ」の脚本なんですね。こちらはオリジナル作品ではないのですが、ワタシ的にとても気に入っていた『空飛ぶ広報室』も。主演の二人、星野源さんと綾野剛さんもそういうつながりか・・・。

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