
目次
玉ねぎの栄養と効果を高める食べ方
まずは、一般的に知られているタマネギの栄養。代表的タマネギの栄養素は硫化アリルです。
硫化アリル
硫化アリルはネギ類に共通の成分で血液の凝固を抑制する働きがあり、「血液サラサラ成分」としてよく知られています。ビタミンB1の吸収率を高める作用があり、慢性疲労の回復、筋肉疲労の解消や精神安定にも効果があります。
この硫化アリルこそがタマネギの辛味成分で、玉ねぎを切った時に涙が出る原因物質です。
硫化アリルの成分が揮発することで目に刺激を与えます。そこでこれを防ぐ方法がいくつか知られています。
- 切ってから水にさらしておく
- 切ってから空気にさらしておく(切ったものを拡げて30分ほど放置する)
- 切る前に冷やしておく *番組では取り上げていませんでしたが、検索で見つけました。
■玉葱の硫化アリルの効果を最大にする食べ方
硫化アリルは生で使った時にその効果を最も発揮し、確実な効果が得られます。なので上記の1番目はいささか、もったいない処理方法です。硫化アリルが水に溶け出てしまうので。
全国の生産農家さんたちは、全員が2.の空気に晒す、というやり方でした。これだと辛味がまったくなくなり、水にさらした場合と食べ比べると辛味がなくなり甘みがでた、と証明してました。
また、切り方にもポイントが有りました。
生産者農家さんは全員繊維を断ち切るようにスライスしていました。こうすることで細胞壁が壊れて、硫化アリルの辛味のもとが気化しやすくなるそうです。(硫化アリルそのものもなくならない)
ケルセチン
ケルセチンは玉葱の皮の色を作っているフラボノイドです。リンゴ、サニーレタス、ブロッコリなどの野菜や果物に多く含まれています。
抗酸化力が強いんだよね。
■玉葱のケルセチンの効果を最大にする食べ方
番組ではケルセチンが実の20倍も多く含まれる皮の利用について、生産農家さんが教えてくれました。玉葱の皮を干して、煮出す。これだけです。加熱してもケルセチンはなくならないそうです。
これ、私も昔やっていました。無味無臭ですよ。なんとなく温かい飲み物が飲みたい時に最適ですね。味噌汁や顆粒のスープを溶かすのに使ったりします。
皮は汚れているので剥く前に丁寧に洗うのがやりやすいです。
玉葱のケルセチン研究
検索していてわかりましたが、玉葱のケルセチンの研究は多く、ケルセチンが多く含まれる品種改良や、玉葱ケルセチンを使った機能性食品に指定された商品も多いようです。
普通の玉ねぎの1.5~2倍のケルセチンが含まれる。
色素が多いから中が白じゃなくて少し黄色いのが特徴なんだよ。
研究成果で気になったのが次のようなものです。
- 加齢に伴い低下する認知機能を改善し、認知症や認知機能低下を予防する。
- 肥満やメタボリックシンドロームを予防・改善する作用があった。
- 肥満で高血圧の患者の血圧を下げる。
プロピルメルカプタン
硫化アリルを加熱するとできるのが「プロピルメルカプタン」という物質。
プロピルメルカプタンは胃の粘膜を保護して胃の血流を良くします。それにより、胃腸の調子を整えてくれるんです。プロピルメルカプタンを検索していていくつか出くわしたのが「硫化アリルが加熱によりプロピルメルカプタンになるることと、加熱すると甘くなることをつなげて糖分が増える、という説は間違いだった。」という記述。一般人としてはどうでもいいことに感じますがw 研究データを示して断固として間違いだ、とする主張がたくさんあります。(笑)
いずれにしろ、玉葱を加熱すると硫化アリルが胃の粘膜を保護してくれるプロピルメルカプタンに化ける、ということ。ここ重要ですね。ワタシ的に。
■プロピルメルカプタンを豊富に摂れる調理法
これが実に簡単。レンジでチンするだけですよ。生産農家さんは「チン玉ねぎ」と名付けてましたが(>_<)
皮を向いた玉葱に十文字の切り目を半分くらいまで入れて、しっかりラップして、700wで7分チンしていました。
試してみたのですが、丸のままだと時間がかかるし、ジュウジュウすごくにぎやかな音がします。
それと、ラップでは隙間から大量の水分が蒸発。レンジ中すごいスチーム状態になりました。
なので、検索では大半のレシピがカットしたものをチンする方法に変更。それにしても、「レンチン玉葱」のレシピが多くてかなり一般的になっているのか、と思いました。
やり方は、大きめにカットして蓋付き容器でチンするだけです。
うちのレンジは最大600wなので10分チンしました。アッツアツです。
蓋をとった途端部屋中が玉葱臭です(>_<)
このままつまみ食いしたら、美味しかったです。じつは、やるまでは半信半疑どころか、7割位は怪しんでいました。生産農家さんは、鰹節と醤油をかける、と教えてくれましたが、ヨーグルトと少しの塩をくわえてみました。
絶品でした。あっという間に中くらいの玉ねぎ、完食。
ポン酢とか、オリーブオイルも合いそうです。
「鰹節と醤油かけ」なら、ご飯にのっけても美味しそうですね。納豆と混ぜるのもありかも。
玉葱は宅配野菜セットの常連で使い切るのが大変でしたが、これを使えば一気に片付きそうです。
炊き込みご飯を炊く時、丸のままの新玉葱をドーンと乗っけて炊くレシピもありました。キャー。
炊きあがってからトロトロになった玉葱を潰し切りながら混ぜ合わせてましたよ。
・・・これはトライする気にならなかった。
玉葱の選び方
栄養たっぷりの玉葱の選び方。これ、今まで思っていたことの真逆でした。
正解は少し平べったくなった形の方が、背高の丸い玉葱よりいいのだそうです。背が高い玉葱は成長途上なのだと。
ワタシはこれまで「重くて丸っこくて平たくないもの」を選んでいましたよ。
もう一つの目安はてっぺんのトンガリがしまった形。
これはここがきっちり閉じていると雑菌が入りにくいから。なるほど。玉葱が悪くなるのはここからですものね。
野菜保存、生産農家の知恵
「林修 今でしょ!講座」~「生産者が教える野菜の美味しい食べ方」番組では、もう一つの目からうろこ情報がありましたよ。
取り上げた野菜はタマネギ・キャベツ・大根でしたが、キャベツと大根の保存方法がマル得情報でした。
キャベツの保存方法
芯をくり抜いて、湿らせたティシュを詰めてポリ袋に入れる。芯を下にして野菜室保存。
ちなみに、美味しい野菜は芯の小さいもの。芯が大きいと葉の栄養が大半芯に移っているから。
たまに葉っぱの先が赤みを帯びているキャベツがあるが、これはお宝キャベツ。メチャうまだそうです。
大根の保存方法
これが!でした。皮を向いて保存袋に入れて野菜室保存。こうするとなんと!4ヶ月も持つのだとか。
教えてくれた生産農家の奥さんの話。

家族の誰も気が付かなかったんですよ。
だって♪
野菜に詳しい専門家も

推測ですが、皮の微生物を取ったからでしょうかね。
専門家の推測から考えれば、皮をむかなくても、表面の熱処理でも良さそうですね。やってみよう。