美と若さの新常識マインドフルネスについては、これまでにもNHKだけでなく「主治医の見つかる診療所」「世界一受けたい授業」などの番組で度々取りあげてきました。
「美と若さの新常識 カラダのヒミツ」で紹介した「マインドフルネスな食べ方でダイエット出来る方法」ではマインドフルネスとは何か、より具体的に理解できました。
2007年、米グーグルの社員がマインドフルネスをベースにした研修プログラムを開発し、世界の名だたる企業で続々と導入されている。
この説明ではイマイチ、心に落ちませんが、6月5日放送の「美と若さの新常識 カラダのヒミツ」で、とても良くわかったので紹介します。
■ マインドフルネスで食べると「食べられる量が減る」
九州大学が監修して行われた実験が面白く、マインドフルネスの理解に役立ちました。
20代から50代の20人の女性をふたつのグループに分けます。
ひとつのグルーブは普通に食べ、片方のグループはマインドフルネスな食べてもらいます。(注:被験者はマインドフルネスな食べ方とは知らない)
【実験内容】
4個のチョコレートを食べて、その香り・味・口溶け・・・等の評価を書く。チョコレートは3個は必ず食べなくてはならないが、4個目は自由選択。
それぞれついたてで仕切って他の人の影響を受けないようにしてある。
マインドフルネスな食べ方をするグループは、音声ガイドに従って行う。
*音声ガイドに従って食べると、マインドフルネスな食べ方になるのだそうです。
目を閉じたまま1粒をゆっくりと口の中に入れてみましょう。
噛んでしまいたくなると思います。
その気持ちをじっと受け止めながら、口の中を舌で転がしてみましょう。
味わいのすべてを感じるように、とてもゆっくりかみ始めましょう。
そして、自分の心の中に浮かんでくる考えや感覚にそっと注意を向けてみます。
ゆっくりとかみ続けて、チョコレートから感じる喜びが小さくなったことに気がついたなら、飲み込むことをそっと決めましょう。
このふたつのグループの様子を動画で見ていると、その違いは歴然でした。
普通に食べているグループは、チョコレートの評価をすることに意識が向いており、チョコレートや、チョコレートを食べることには関心が無いのです。
チョコレートを見ることすらありませんw
チョコレートを無造作に口に入れています。
一方、音声ガイドに従っているグループは、音声ガイドに従って、口に意識を集中して味わっています。
口の動かし方もゆっくりで、普通に食べているグループが3個目を口に入れている時に、まだ2個目を口に入れるところです。
結果的に、普通に食べるグループで4個のチョコレート全て食べたのは7人。
マインドフルネスな食べ方のグループでは1人しかいませんでした。
■ マインドフルネスな食べ方をした感想
4粒目を食べなかった被験者
ただ1人、4粒目を食べた被験者の感想
感覚刺激に注意を向けると、入ってくる感覚の信号がシャープになって、予測とズレがおきます。ここで驚きが生じますが、2粒目、3粒目になると驚きがすくなくなって、それほどおいしさを感じなくなります。そういうふうに、解釈することができます。
時計を食事の時間に細工しておくと、太っている方は猛烈に空腹感を感じ瑠という実験があります。これを「外発反応性」といい、本来の空腹感ではなくて、バーチャルな空腹感を感じる、ということが証明されています。
■ マインドフルネスな食べ方
このようなマインドフルネスな食べ方で1年で10㎏のダイエット成功して、その後リバウンドもない、という方が具体的なやり方を紹介しました。
- まず、食べる前に料理のことをよく知ってから食べます。
*外食の場合、出される料理について説明を聞いてから食べます。 - 口にいれたからも、味だけでなく、食感を丁寧に味わいます。口に入れてからも、噛み砕いて次第になめらかになっていくまでの感触をきちんと感じながら。
こうすると、途中で「もう良いかな。」となるのだそうです。
食べる様子を見ていると、食べる事に静かに意識を集中して、まるで修行僧の食事のようでした。
そうすると、自分の中で、それほど食べなくてもよい、という感覚がだんだんと根づいてくるのです。
■ マインドフルネスとは「今やっていることに意識を集中する
この番組で、これまで難しく考えていたマインドフルネスが、とても具体的に捉えられました。
「意識の集中」というか、今、やっているひとつのことに意識をおく、ということですね。
・ 意識を向ける対象をシンプルにする。
・ ひとつの行為を丁寧にする。
エックハルト・トールが「マインドフルネスは今に在ることそのものだ。」ということを言っていましたが、マインドフルネスがわかると「いまに在ること」もどういうことなのかわかった・・・
と、思います。