これを知れば「陰謀論」を笑えなくなる2|金融資本が世界を支配できるからくり

通貨の本質について、とてもわかりやすく書かれているサイトの引用・転載の許可を得られましたので、「これを知れば「陰謀論」を笑えなくなる-2」を書きます。前回記事 

「通貨の仕組み」を取り扱っている書籍は、通貨の始まりから通貨システムが現在の形に完成されていくまでが書かれてあり、戦争・大暴落などこれまでに起きたことを通貨の仕組みからよく解く解説を加えてあります。
それらを知ることで世界が動いているのは「通貨の仕組みの反映」、もっと有り体に言えば「通貨の仕組みを使った操作」だと理解できるような構成になっています。

前回紹介した幻冬舎のコンテンツ「世界最強の通貨「ドル」による資産形成術」では、金融資本がドルを基軸に現在の金融システムを構築してきた歴史に触れています。そもそもこのシリーズの論調は「ドルが強い仕組みがあるからドルを資産に活用しない手はない」というものですw。
都合の良く事実をつなぎ合わせた印象です。このシリーズを読んで、いささかすっきりしないのは肝心な「ドルを基軸通貨にしてきた勢力の巧妙な仕組み」に触れていないからです。(それを知ったらドルだけでなく通貨への信頼が崩れますからw)

ワタシ的には「紙幣の仕組みの始まりと進化」だけで十分「通貨のしくみ」の巧妙さを理解出来たし、さらに世界がどのように動いているのかが納得できたので、歴史上の出来事との関連は省きます。この部分こそが「陰謀論(眉唾)」と一蹴されてきた大本の話になります。
*補足2 引用元は文末に記載します。ネタバレになるので(>_<)

世界を動かすお金の仕組み

貨幣(コイン)と紙幣(お札)

通貨には「紙幣(お札)」と「貨幣(コイン)」があります。
通貨の始まりは(世界的に)どの地域でもそこでは希少で貴重とされるものがお金になっていました。宝貝とか、きれいな石とかですね。

現在では、どの国でも低額通貨は貨幣で、高額は紙幣として流通しています。

オッチャン
通貨の始めはコインやったんが、高額になると持ち歩くのに不便やから「お札(紙幣)」が登場して主流になったんちゃうん!?
ワタシ的にこういう理解でしたが、そこが甘い。(こっからタブラカサレテイル・・・)手元のコインを見ると「日本国」と書かれていますが、お札を見ると「日本銀行券」と書かれています。この違いが本質的違いです。ここではここまでにしておきます。文末で補足します。*補足1⃣

紙幣-紙幣の始まり-

紙幣が発明される以前のヨーロッパ諸国では、各国の国王や支配者が金・銀・銅でできた延べ棒やコインを発行し、国民はそれらで商取引をしていました。
中でも価値の高い「 金」は、柔らかいためにすり減ったり、盗まれる危険性があるために人々は丈夫な金庫を持った金庫番(当時の金細工職人や両替商)に自分の「金」を預けました。彼らがしっかりした金庫を持っていたからです。
そして、「金」を預けた代わりにその証明書として預り証を受け取ります。後に、この「金の預り証」が、紙幣になっていくのです。

紙幣は「預り証」だ

人々は、自分の「金」が必要な時に金庫番の所に「預り証」を持っていき、「金」を引き取りに行っていました。やがて、経済が発達してくると商取引の際にいちいち金庫番のところに行くのが煩わしくなってきます。
そこで、人々は預り証でじかに取引をするようになります。「預り証」でモノを買ったり、モノを売ったときに「預り証」を受け取ったりするようになりました。

このように元々は、「金」の預り証であった「紙」が通貨としての機能を持ち始めたのです。

銀行業の始まり

人々は「預り証」で取引をするのがあまりにも便利なため、ますます多くの「預り証」が市場に出回ります。こうして、「預り証」は人々の信用を得て、誰も金庫番のところに自分の「金」を引き取りに行かなくなります。

その結果、金庫番は自然と有り余るほどの「金」を手にするようになったのです。そこで、金庫番ははたと気づきます。

ちょっと、待てよ。
人々が一度に全ての金を引き取りに来ることはない。
ということは、預り証を勝手に発行してもばれないぞ!

こうして金庫番は、元々は「金」を預かる代わりに渡していた「預り証」を「金」を預けていない人にも同じものを利子をつけて貸すようになりました。また、金を預かっている人にも預かっている金以上の「預り証」を貸すようになりました。これが銀行業の始まりです。

こうなると、市中に出回る紙幣は次第に「金の預り証」ということは忘れられ、紙幣そのものが価値があると思われるようになりました。預けた金の「預り証」と、金を預かっていないのに貸出した紙幣に区別がないからです。(銀行が発行する通貨は高額なので紙幣になります。なのでこれ以降は紙幣を通貨と書きます。)

信用創造

このように預かっている金に関係なく「預り証」である通貨を渡すことを「信用創造」といいます。
創造という言葉ですから、なかったものを作ったことを意味します。信用創造を英語に直訳するとcredit creationです。money creationという表現も良く使われています。このほうがわかりやすいですよね。
信用創造と言うと立派に聞こえますが、何の裏付けもない紙を価値があることにするのですから、これは詐欺です、よね。(笑)

これは今も続いている銀行の仕組みです。
私たちは「銀行は、持っている(預金として預かっている)お金を貸し出している」と思っていますが、そうではなく、ありもしないものを作り出して「貸して」いるのです。利子を付けて。(利子はその時々で変動しますが、利率の違いだけです。)
ちなみに現在の銀行は預金の9倍まで貸し付ける(ないものを作る)ことが法律で認められています。預金の8倍は「無い袖」を振っているんですw

銀行は貸した分が返されなくても懐は痛みません。もともとないものを貸しているし、利子が取れないと儲けがないようですが、貸し出すときに担保(現物となる不動産やモノ)を受け取っているので、どのみち自分の懐は潤うのです。

 

通貨の流れ

例えば1割の利子で100ドル(単位は何でもいいのですが)を貸出すとき、100ドル分の通貨をつくります。1割の利子分10ドルは作られず、借り手の負債額は110ドルになります。

借り手Aはこれを元手にモノやサービスの支払いに当てます。それを受け取ったBも、それを使ってCからモノやサービスを買います。
借り手A以外にも複数の借り手が借りた(融資)通貨が市中に出回ります。こうして市中に複数の借り手に貸した総額の通貨が流通します。

期限が来ると借り手Aは銀行に110ドルを返済しなくてはなりませんが、市中にあるのは複数の借り手が借りた金額の総額になり、利子の分はありません。
通貨を作れるのは銀行だけなので、借り手は利子の分の10ドルを儲けるか、どこかから盗み取るか、あるいは別の銀行に借りるしかありません。

流通している総額が限られているのに、それ以上を銀行に返済しなくてはならない。
これは「椅子取りゲーム」と同じです。期限がありますから、最終的に「市中に不足する」利子の分は「椅子を取りそこなった借り手」がさらに借金をするしかなくなり、流通する通貨が増えます。
こうして市中の通貨は増え続けます。同時に利子という負債が増え続け、人々は借金に追い立てられていきます。

利子の功罪

利子はユダヤ教以外の宗教では固く禁じられていました。利子を付けて貸出す事ができたのは(信仰上)ユダヤ教だけでした。

利子には功罪があり、利子分を作るためには利益を増やす必要があり、それで産業界が発展しました。利子の分が新たに貸し出されるため、流通する通貨量が増えて経済規模が拡大していきます。

ソ連時代にソ連が発展しなかったのは利子がなかったから、という指摘があります。

 

銀行の支配力

作り出す通貨の量が増える段階で、それぞれの銀行はお互いに預かっている金を都合し合うシステムを作っていました。そのことがさらに銀行の支配力を堅固にしました。
銀行は個人に貸し付けるよりも、国王や政府に貸すほうが莫大な利益を生む事に気が付きました。戦争が起きると国王や政府は多額の資金が必要となり、銀行に頼らざるを得なくなりました。度重なる戦争を経て、借金の担保である国王の財産・土地・建物・税金が銀行家のものになり、財産を増やし力をつけた銀行家は、やがて王族と血縁を結び、いつのまにか貴族になっていったのです。
大きな権力をもち、国王に対しても対等どころか、支配的になった銀行は、多くの紙幣を発行する権利を国王に認めさせ、法的に根拠のある仕組みに仕立あげました。
つまり、何の価値の裏づけもない紙切れに価値をつけて、人々にどんどん貸し出す権利を正当化したわけです。

産業構造への関与

戦争がないときも、銀行はその支配力を発揮します。
産業界に対して意図的に隆盛させる産業を作る事ができます。
例えば不動産業界に多額の融資をしてバブルを作り、いきなり資金を引き上げてバブルを弾けさせます。この間の価格変動で大儲けし、安くなった不動産を買い漁ります。
こうして得た莫大な資金でメディアを支配下に置き、社会にとって欠かせない産業を次々に支配下に置くようになりました。

国、地域への関与

ここまでで、おおよそのことは理解できると思います。結託した銀行、すなわち国際金融資本は国や地域に対しても関与することが出来ます。中国発展のもとは外からの資本流入があったからに他なりません。逆に一斉に資金を引き上げることで特定の国に対して支配権を駆使できます。

 

権力とは通貨発行権である

もうおわかりかと思いますが、そうなんです。権力(支配力)とは通貨発行権なのです。
通貨を発行するのは国(政府)だと思っていましたが、通貨を作るのは中央銀行です。
日本では日銀、日本銀行。アメリカではFRB(連邦準備制度理事会)、イギリスではイギリス銀行がそれにあたります。いずれも民間銀行です。
日本銀行は東証にも上場してます。しかし、他の上場企業に課せられている義務(決算報告など)は課せられていませんし、株主も非公開です。55%は政府が所有することになっていますが、残りの45%の株式の所有者は非公開となっています。
中央銀行は国の通貨を発行し、利子をつけて政府に貸し付けます。

 

通貨発行権を牛耳っている主体

各国の通貨発行権を持つ中央銀行の中でも、基軸通貨であるドルの発行権を持っている中央銀行が最強で世界を支配しています。ドルの発行権を持つアメリカの中央銀行FRB(連邦準備制度理事会)は100%アメリカ政府のものではないのです。
FRB設立の立案者はロスチャイルドの代理人であるポール・ウォーバーグ氏で、1910年11月にジョージア州ジキル島でFRB創設のための秘密会談が開かれました。ジキル島は
JPモルガンが所有しており、ここで「ジキル島クラブ」が銀行家たちのメンバーで運営されていました。
このメンバーの6人で、当時世界の富の6分の1を所有していたといわれています。そのメンバーはロスチャイルド家(シフ家)、ロックフェラー家、モルガン家です。FRBは彼らのものです。すなわち、基軸通貨であるドルの発行権はこれらの金融資本が持っていて世界を支配しているのです。
引用元:ドルの実権を握る「FRB」が得ている膨大な利益とは?

FRBが設立されたのは1913年ですが、FRB設立法案を成立させるため民間銀行が介在していることを隠す必要があり、中央集権的ニュアンスがある「中央」という文字を外して「連邦準備制度理事会」という名称にしました。この20年後にジキル島での秘密会談が表沙汰になり、金融資本に批判的な人から「ジキル島の陰謀」と呼ばれることになりました。
参考:日本経済新聞「ジキル島、FRB不信の原点」

ここまで知ると(隠れた)陰謀どころか、あからさまな謀(はかりごと)だと思いませんか。

「はかりごと」というのは
騙す意味を持つ計略、策略のこと、英語ではTrick
こうした仕組みがバレないように、その支配力でメディアを完全に支配下におきました。ごく一部の人達がこのからくりに気づき、表沙汰にすると「あれは陰謀論で眉唾モノ。面白おかしく扱っているのだ。」と誤魔化してきたのです。

*補足1
日本ではもとは通貨の発行権は国にありました。(不勉強のためw)経緯は割愛しますが、現在は貨幣(コイン)の発行権のみが国にあります。アメリカ、イギリス、ユーロなども貨幣の発行権は政府にありますが、紙幣の発行権はありません。

*補足2
引用・転載もと:THIKER(複数人で運営)日本人が知らないニッポン
このコンテンツは2010年2月に名古屋国際センターで開催された講演内容を編集したもので、日本の歴史について書かれています。
長くなりました。長文にお付き合いいただきありがとうございます。

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