薬膳素材についてまとめようとしているのですが、なかなか奥深い。しかし、こちらの興味はそこまで深くはない・・・ということで、なかなか折り合いつけられずに日にちが経ってしまいました。
とはいえ、日常ではそこそこ知識を生かしてますよ。気楽に楽しめるお茶で。薬膳茶というのかしら、要するにハーブティーですが。
参鶏湯セットに入っていたナツメで、以前ナツメ茶に凝っていたことを思い出しました。韓国に行った時(40年近く昔)ソウルにはコーヒーを飲める場所がなく茶房というのがありました。ここではナツメ茶とか、いろんなお茶が飲めました。
こんな飲み物もあるんだなぁ。
と感心して、それ以来、時々ナツメ茶を作ってました。ナツメ茶は二種類あってお湯を注ぐだけの飲み方と、ナツメをすりつぶしてドロッとさせてナツメをまるまる飲む、という飲み方があります。はじめは後者の飲み方をしてました。ナツメの甘さだけでかなり甘い飲み物になります。ナツメだけでなく、クコの実とかも入れたり、最後に生姜の絞り汁をちょっと垂らしたり。
めんどくさくなったのか、その後はシンプルな淹れ方で。
数年前までは楽しんでいたので、ナツメの在庫があります。賞味期限はとっくに切れているでしょうが、乾物なのでカビさえしなければOK、と思ってます。
久しぶりに思い立って、うちにあったそれっぽいもの(ナツメ、クコの実、紅花、乾姜)総動員で、鍋でちょっと煮立てました。
これがとても美味しかったです。いかにも胃に優しい感じ。
ナツメ、旨い、となってネットで購入しましたが、こんなにサイズが違う。
小さいのが年季ものの在庫で、中くらいのものは業務スーパーのもの。
でっかいものはウィグルの和田地区固有のナツメで「和田玉」というナツメの極上品だそうです。「極上品」というのに興味が湧いたので購入しましたが、こんなにでっかいとはね。でっかいだけでなく、風味も食感も味もまるで違います。風味が素晴らしく、ナツメはりんごと同じ種だとわかります。ドライアップルの風味と味。食感はスポンジみたいで柔らかい。でっかいのに皮はほとんど意識しない薄さ。(普通のナツメの皮は厚くて硬いです。)
和田玉は調理せず、このままおやつでかじる食べ方が最高ですね。食べだすと止まらないので1日3個までと制限つけています(笑)
アイキャッチの画像でサイズ感をみてください。白いのはペットボトルのフタですよ。
クコの実は業務スーパーで購入したものですが、これはなかなかの高品質です。(大きい粒で色も新鮮な赤)しかも安い。100グラム178円ですもん。
業務スーパーのナツメもなかなかの品質だと思います。
極上品「ウイグル和田玉」と比較しやすいように皿に並べてみました。サイズは和田玉にはとてもかなわないけど、果肉はスポンジ状で、食感は近いですよ。ただ、少し皮が硬いのが気になりますけどね。500グラムで398円だから1000円超の和田玉より気楽にパクパク食べられますよ。
それにしてもやはり極上品。和田玉の果肉の厚さ。全体の大きさは違うのに中の種のサイズはさほど変わりません。和田玉の果肉がいかに厚いかわかりますよね。
ナツメ探しのとき、菊花茶をみつけて「菊花は眼にいいんだったなぁ」と思いだして今はこれを飲むことが多いです。
菊花が眼に良いのは知っていましたが、菊花茶を飲むのは初めてです。
菊花茶にも菊の種類、採取時期などで色々あり、その効能も異なるらしいです。購入した企業サイトに詳しく解説がありましたので一部引用させていただきます。
中国漢方理論では、眼精疲労は肝臓と腎臓の不具合によるものだとされ、そのふたつを改善することによって、 眼精疲労により効果的になると言われています。
杭白菊は肝臓を良くする効果があり非常にお勧めですが、腎臓を良くする力は足りませんので、クコの実を加える事で 腎臓機能も向上させ、目も健やかな状態に導くと言われています。引用元 ▶森久商事「菊花茶」
わたしの場合、眼精疲労対策なので紅白菊の胎菊(10月末頃に蕾を収穫した最も品質の良い物)。
カップいっぱいに菊花を10個くらいいれて上からお湯を注ぐだけです。菊の花の香りが立って、とてもいい感じです。菊花だけでなく紅花と時にはクコの実もいれます。
菊花茶が眼に良いということを取り上げている眼科医のサイトを見つけました。丁寧に解説してありますが、その中の一部を引用させていただきます。
菊の品種は大変多いのですが、漢方に使えるのは数種し かありません。一般的に、中国安徽省産の「貢(こう)菊花(きっか)」 と浙江省産の「杭(くい)菊花(きっか)」がよく使われます。 「貢菊花」と「杭菊花」をお茶として飲みますと、次の効果が期 待できます。眼精疲労の改善、眼病の予防など、目のトラブル全般 に作用します。これは漢方では「明目」と呼ばれ、目のかすみ、視 力の低下、疲れ目、目の充血、目の乾き、目のかゆみなどに効果を 発揮します。 引用元 柴田眼科
これを読むと菊の種類とかでも違うんですね。ドライアイにも効きそうなので期待しています。
ナツメ(干ナツメは大棗)、クコの実、紅花についてもかんたんにメモ。
・めまい
※種類によって効能が異なる。野菊茶(風邪などの感染症対策)抗黄菊(熱を下げる)抗白菊・貢菊花(眼精疲労対策)詳しくは上記の森久商事サイト参照
・強壮、利尿作用
・鎮咳、疼痛、腰痛など。
その他には、スープ(参鶏湯にも入っていますね)や煮物に使うのも。
寒い時は血行も悪くなって肩こりしたりするので、ナツメ茶はいいんじゃないでしょうか。
・強壮(肝臓の機能改善)
・無力感、めまい、頭痛
・降血圧作用
・血糖値降下(糖尿病の症状の緩和)
源氏物語に出てくる末摘花とも言うのね。
お茶にしたあとのものはヨーグルトに入れてます。
おまけ
検索途中に知ったのですが「栗」も生薬なんですよ。びつくり。
漢方的に「温性」で、脾・胃・腎経。
サツマイモよりカロリーが高いので、大好きだけど罪の意識を伴いつつ食べてましたが、冷え性で腎虚傾向のワタシ的には、積極的に取り入れたい食品です。
一日10粒までならいいそうです。
・足腰のだるさ、疲れ、しびれ
・血行を良くするポイント:生薬では実だけでなく、殻やイガイガも使うんだそうです。栄養もビタミン・ミネラル豊富で炭水化物だけで制限するのは惜しい。
薬膳料理家のパン・ウェイさんのサイト参考になります。リンク先は「家庭の薬膳」というコンテンツページです。下までスクロールすると薬膳素材のバックナンバーがあります。
▶ 大陸情韻