疲れの原因は脳、疲労原因物質と疲労回復のメカニズム|あさイチ

疲れています。運動不足なのに。一日中「疲れたなぁ」とつぶやいてます・・・。こんな折りに、タイミング良く「あさイチ!」で「いつもだるいのは脳の細胞がサビているから」・・・というのをやってました。なるほどな情報でしたが、イマイチ浅かったのでネット検索して深掘りしました。

「あさイチ!」専門家ゲスト梶本修身医師について
疲れやストレスが原因で起こる「過労死」という日本語は、今や世界共通の言葉になってしまいました。 この状況に国家予算30億円を投入し、2003年より産官学連携で「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」が始まりました。
(大阪市、大阪市立大学などの5大学、大手食品メーカーや医薬品メーカー18社が連携)
2008年に「疲れのメカニズム」や「疲れの原因物質」があきらかになりました。
このプロジェクトの統括責任者だったのが、現在、大阪市立大学大学院疲労医学講座特任教授 東京疲労・睡眠クリニック院長です。

 

■ 疲れの原因は脳のサビ

疲れやだるさの主な原因は、脳にある自律神経の中枢がサビているからだそうです。

筋肉や脳を使う時に酸素を消費しますが、酸素を消費した時に活性酸素が発生します。
活性酸素が大量に発生すると処理しきれなくなり、細胞を酸化させて「サビたような状態」になってしまいます。
体を動かした時には、動かした筋肉が疲れたように感じますが、呼吸の早さや体温を調節している脳の自律神経の中枢の方が疲れています。

運動を続けていると、まず自律神経に大量の活性物質が発生して疲労します。
そこで自律神経は運動をやめさせようと、あたかも筋肉疲労を起こしたかのようなアラームを発します。これを「筋肉の疲労」として感じるそうです。しかし、実際には脳の疲れなのです。

疲労が蓄積すると、頭痛、めまい、耳鳴り、ふらつき、血圧の変動などの症状が現れます。これらは、まさに自律神経がダメージを受けたときに起きる自律神経失調症の症状と一致します。

 

■ 疲労と疲労感は同じではない

疲労するとすぐに疲労感を感じる、と思いがちですがそうではありません。

 

疲労を感じるメカニズム

 

疲労のメカニズムを説明したイラスト活性酸素が直接的に脳に疲労感をもたらすのではなく、 脳内に活性酸素が発生し、酸化ストレスがかかると、細胞から老廃物が排泄されます。細胞の老廃物の増加がシグナルとなり、体内に「疲労因子FF」が増えます。
「疲労因子FFが増えてきた」という情報が脳に伝わると疲労感を感じます。この「疲労感」は「自律神経が疲れたから休息して」という警告です。
「疲労感」という警告が出ると「疲労因子FF」に対抗する「疲労回復因子FR」が発生します。「疲労回復因子FR」は酸化された細胞の修復を担います。

「疲労感」すなわち、疲労を感じることが疲労回復のスイッチになります。

 

 

 

■ 疲労感のない疲労

かつては主観的なものとされていた「疲労」が、数値が出来るようになり、疲労を感じていない人でも疲労していることがあることがわかってきました。
オーバーワークしていても、達成感や、やり甲斐などによって「疲労感」がマスキングされることもあるそうです。
「疲労感のない疲労」は気付かないまま疲労を放置することになり、病気につながる危険があります。

隠れ疲労のサイン
  1. 飽きる。 疲れたというサインです。
  2. 寝落ちが増える。 「飽きる」サインを無視すると眠くなります。
  3. 毎日の習慣が面倒に感じる。 隠れ疲労が表面化しています

 

疲労回復の個人差

疲労回復因子FRの反応には個人差があります。
「疲労回復因子FR」がすぐ発生する人は短い睡眠でも疲労回復しますが、逆のひとは「いくら寝ても疲れが取れない」状況になります。
また加齢によっても疲労回復因子FRの反応が低下するそうです。
やはり、年を取ると疲れが取れにくくなるんですね。

 

長くなったので「疲労回復」「疲労回復物質を増やす方法」については別記事にします。 ↓
梶本修身先生が開発した疲労回復物質イミダゾールジペプチドについての記事です。
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