数日前のモーニングプラスに「妻のトリセツ」がベストセラーになっている黒川伊保子さんがゲスト出演。面白い話をしてました。
黒川伊保子さんは1959年長野県生まれ。人工知能研究の第一人者。
脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発し、マーケティング分野に新境地を開拓した、感性分析の第一人者。その研究から逆にヒトの脳について「脳生理学」とは異なる見方をしていて、『成熟脳:脳の本番は56歳から始まる』(新潮文庫)の著書があります。
脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発し、マーケティング分野に新境地を開拓した、感性分析の第一人者。その研究から逆にヒトの脳について「脳生理学」とは異なる見方をしていて、『成熟脳:脳の本番は56歳から始まる』(新潮文庫)の著書があります。
モーニングプラスでのお話ですが、「物忘れは脳の進化」だそうです。
人の脳は成長の段階がいくつかあり、医学的には老化、機能低下とみなされている脳の変化、物忘れが増えるとか、すぐに思い出せない・・・などは、脳が解決を導き出すために優先順位を変更したことによって生じていて、成長段階が次に進んだからだと。
人の脳は成長の段階がいくつかあり、医学的には老化、機能低下とみなされている脳の変化、物忘れが増えるとか、すぐに思い出せない・・・などは、脳が解決を導き出すために優先順位を変更したことによって生じていて、成長段階が次に進んだからだと。
モーニングプラス番組では短い時間でしたので、ややセンセーショナルな取りあげ方になってましたが、深掘りすると面白そうと直感して検索すると・・・これは非常に興味深い話ですよ。
黒川さんの講演を文章化(PDFファイル)したものがこちらにありました。
▶ ▶ ▶ 平成24年国立青少年教育振興機構での講演PDF
内容を簡単にまとめます。
黒川伊保子さん「脳と体験」講演のまとめ
私なりに!と感じたこと優先でw 講演内容にそった順番ではありません。
興味が湧いたら印刷してじっくり読んでみてください。
*強調した赤文字は私が感動したことです(笑)
興味が湧いたら印刷してじっくり読んでみてください。
*強調した赤文字は私が感動したことです(笑)
脳は日々学習している
脳の学習とは神経回路の書き換えで、ひとつひとつの神経細胞の組合せで回路を構成している。
例:円を認識するニューロンと横長を認識するニューロンの組合せで横長の楕円を認識する。更に複雑になって画像認識や人の顔の認識が可能になる。
この回路は心が動くことをきっかけに日々書き換えられており、脳はその持ち主が生きている環境で終生、洗練され続ける。
例:円を認識するニューロンと横長を認識するニューロンの組合せで横長の楕円を認識する。更に複雑になって画像認識や人の顔の認識が可能になる。
この回路は心が動くことをきっかけに日々書き換えられており、脳はその持ち主が生きている環境で終生、洗練され続ける。
これをAIに学習させて
「顔認証セキュリティ」などに活かしているわけですね。
「顔認証セキュリティ」などに活かしているわけですね。
大脳と小脳
20世紀は大脳の世紀、21世紀は小脳の世紀といわれており、20世紀は大脳生理学が発展したが、今は小脳に光が当てられている。
小脳は身体制御と空間認知を司る場所。
体験から法則を見出し、無意識のうちにその法則を働かせる装置で、イメージを作り出すことまで担当している。発想力、意欲、集中力などの根幹となっているのではないかと言われている。
小脳は身体制御と空間認知を司る場所。
体験から法則を見出し、無意識のうちにその法則を働かせる装置で、イメージを作り出すことまで担当している。発想力、意欲、集中力などの根幹となっているのではないかと言われている。
もの知りウサ君
イメージを創り出すことこそが
「人間にしかない能力」と言われているんだ。
「人間にしかない能力」と言われているんだ。
脳と睡眠
脳は寝ている間に成長する。
起きている間は「思考空間の認知」に忙しいが、眠りに入ると「知識構築モード」に入る。起きているときにセロトニンが「今夜寝たらここを知識にする」と、マーキングしている。
オッチャン
ちゅうことは、セロトニンがないやつは
メモ出来んのやないか。そらマズイがな。
メモ出来んのやないか。そらマズイがな。
年齢による脳の発達段階
- 0~3才-----感性の時代(ことばの獲得と思考のスタート)
- 4~8歳-----小脳の発達期(からだとイメージの関係性の獲得)
- 9~12歳-----脳の黄金期(脳神経回路を増やすとき)
- 13~15歳-----大人型の脳への変化期
- 15歳~30歳代-----単純記憶力のピークへ
- 40~60歳代-----成熟脳へ
上では、内容を省きましたが、もともと青少年教育がテーマの講演なので「年齢による脳の発達」については脳の発達期間ごとに「その特徴と心がけるとよいこと」などを詳細にお話されています。
医学的に言われている「30代をピークに下り坂」ちゅうんはあくまで「単純記憶力」のことなんやな!!!
56才の脳
50代半ばには、あたらしい事を受け入れるのは苦しくなるが、連想記憶力がピークになる。
連想記憶力は物事の本質や人の資質を見抜く力。
トラブルの対応力や事業戦略力にも寄与する力。
60代の脳
*この部分は深いので丸々引用します。
60代の脳は本質が抽象化します。
60代になると、本質の回路は抽象化して、もっともっと本質に入って行くのです。そして人間でないものの本質まで直感で感じるようになるようです。私はまだですが、野に咲く花にも人生の本髄を教わるような気持ちになってくる。これは本人が謙虚になったのではなくて、脳の本質回路の洗練が極まったということです。もう一つ、身体を動かすとうつを予防するセロトニンが出ます。青少年だけではなく、60代でも体験が必要なのかと思います。
ちょっと難しいですね。「本質の回路」って!?
脳の認識を介さずに本質的なとこで感じる、という意味かしら?
私的感想
内容的に、これまで聞いてきたこととはまったく異なる視点で、大変興味深いと思いました。更に、興味深いのがこれが人工知能の研究で導き出された、という点。
いかがです!?
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