心臓の老化を止めるケトン体はプチ断食でも劇的に増加する|家庭の医学

「たけしの家庭の医学」でケトン体を取りあげていました。
番組の解説は心臓の名医、原田和昌先生(東京都健康長寿医療センター)です。
最近「ケトン体」が心臓の老化を防ぎ、心不全などによる死亡者数を約4割も減少させたという論文が権威ある医学誌に発表されたそうです。

糖質制限などでよく見聞きするケトン体について、これまで知らなかった情報もありましたが、いささか早足だったのでネット検索で深掘りしたものも加えてまとめました。

 

■ 心臓の老化

心臓の筋肉は加齢とともにかたくなって、心臓は小さく縮み、拍動のリズムも遅くなってしまいます。
これが「心臓の老化」。
年間およそ7万人(1日に200人)が心不全による突然死で命を落としているそうです。

 

心拍数と寿命

どんな動物でも一生で心臓が拍動する回数は、およそ7億回と決まっているそうです。
たとえば、ネズミの場合は1分間に600回拍動するので、上限7億回の拍動数にあっという間に到達してしまいます。そのため、ネズミの寿命はわずか2年と言われています。
馬の場合は心拍数が1分間に45回で、上限の7億回までは余裕があり、寿命は25年と長くなります。
このことからわかるように、心臓のムダな拍動を減らすことこそが、長生きのカギです。
それを実現してくれる物質がケトン体です。

 

■ ケトン体とは

ケトン体
体内のエネルギー代謝の過程で脂肪を分解するときに生成される。次の3つの総称。
  • アセト酢酸
  • 3-ヒドロキシ酪酸:アセト酢酸が酵素作用により変化したもの
  • アセトン:アセト酢酸が別の作用により変化したもの

 

エネルギーの基になる糖質は、体内に入るとブドウ糖の集合体であるグリコーゲンとして蓄えられます。 グリコーゲンは12時間で枯渇するため蓄積量に限界があります。そこでインスリンが作用して、グリコーゲンを脂肪に変えて体に溜めておきます。 体内にエネルギー源の糖分がなくなると、肝臓で貯えてあった脂肪が分解されてケトン体が生成されてエネルギーになります。

 

 

ケトン体の多い人と少ないひとの違い

ケトン体は人によって多い人と少ない人がいるそうで、番組ではケトン体の量が基準値を大幅に超えていた女性と、ケトン体が大幅に少なかった女性のふたりの違いを検証しました。
ふたりに見られた大きな違いは

  • 心拍数が上がった後の回復までの時間
  • 就寝中の心臓の拍動数

ケトン体の少ない女性は、一度心拍数が上がるともとに戻るまで時間がかかり、寝ている間も心拍数が下がらずに動いていたのです。
このことから、ケトン体が心臓の負担を軽くする物質=「心臓の老化ストップ物質」であると言えます。

 

ケトン体を増やす方法

上の囲み記事にあるように
体内にエネルギー源がなくなると、肝臓で貯えてあった脂肪が分解されてケトン体が生成されてエネルギーになります。
つまり、体内に(エネルギー源となる)糖分があるとケトン体は作られないのです。

番組モニターのケトン体の少ない女性は、間食が多くて何も食べない時間が数時間しかありませんでした。これではエネルギー不足にならないのでケトン体は作られないのですね。
番組ディレクターが2日間断食をしたところ、ケトン体が90倍以上になりました。
断食までしなくても、プチ断食でも十分ケトン体は増えます。
モニター女性の場合、夕ご飯を食べてから翌朝まで何も食べないだけでもケトン体が19→497になりました。

 

夜ご飯を8時までに済ませて、朝は9時くらいにすればOKね!
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