季節の和菓子は外せませんよね。特にこの季節、端午の節句のお菓子類は素朴なものが多くて、あんこ好きには嬉しい季節。とはいえ、昨今は大抵のお菓子は年中食べられますけど。
で、今回のネタはちまき。
ちまきと称するお菓子はあれこれありますが、外郎(ういろう)のちまきはこの季節ならではですね。いつでも食べられない。なので早速買ってきました。3本で750円って高いなぁ。
美味しいお茶も入れたし、さぁ、食べますよ、と手にしたのですが、まぁ、イラつく、この紐(イグサ)。せっかちバァバは3本をまとめた紐を解くのが面倒なので、ひとつを掴んで引っこ抜こうとしたのですが、適度に湿った笹は滑りが悪く簡単には抜けない。仕方がないので、クルクルクルとほどいて、ようやく1本を離しました。そして、それもまたイラッちをぐっと抑えてクルクルクルとほどいて、ようやく中の外郎が拝めました。
まぁ、なんでこうも丁寧というか面倒な巻き方してるの! ここがこのお値段を取れるビジュアル要素というのはわかるけど。
ふと、くるくると丁寧に巻いているので「やたらに丁寧に、まるで千回巻いたような」という意味で「千巻」というのかしらん!?
そもそも "ちまき" っちゃーどんな意味!?
検索したら、何のことはない古い中国の食べ物の名前。
後漢の『風俗通義』(2世紀末)に古い記載があり、粽は「角黍」とも呼び、菰葉(マコモ)の葉でもち米を包んで灰汁で煮たものと記載されており[1]、同様の記述が周処(297年没)の『風土記』にみられる[2]。 出典 ウィキペデイア
「もち米を灰汁で煮たもの」というのなら、鹿児島の「灰汁巻き」こそ正当ちまきではないですか。
おぼろげですが、島津藩がいくさの携帯食として最も長く保存がきく食べ物を作るために研究した。その結果、目をつけたのが中国書物にあった「灰汁巻き」で、それを再現するのに苦労した、というあく巻きの由来の記憶があります。
ウィキペデイアには新潟の村上市にも、もち米を灰汁で煮た「灰汁煮」とよばれる笹餅があるようです。この笹餅を作るのに1年かけて材料を揃えるそうです。だからこそ、お祝いの席での「ハレの食」なのでしょうね。
こちらに詳しく記載があります。
▶一年かけて揃えた材料で巻かれる笹巻き(灰汁煮)(一番下にお取り寄せ案内あり)
見た目は鹿児島のあく巻より薄い色合いのようなので、あく巻ほど癖はないのかしら。ちょっと食べてみたいなぁ。あく巻き一本はかなりボリュームがあります。残して固くなったらレンチンで復活できるものの、すべてを美味しく食べられないことがあります。その点、この灰汁煮の笹巻きは丁度いいサイズ。冷凍で届くから保存の心配もないし・・・
外郎の入ったチマキは和菓子屋が考案したレシピで、どこかの地方の伝統食品ではなさそうですね。