
せっかく芽吹いた山椒ですから、大事に育てようと栽培方法を検索しました。
栽培法を検索していると山椒のことがいろいろわかりました。なんと山椒って薬味だけじゃない、スゴイ効能があるんです!
山椒の効果・効能をまとめます。
数年前に「ためしてガッテン!」でやった内容のまとめも加えました。
山椒に含まれる栄養素
(1)サンショオール(sanshool)
山椒の辛味成分で不飽和脂肪酸アミドです。
大脳を刺激して、内臓器官の働きを活発にする作用があるとされています。
アドレナリンなどのホルモン分泌を促して新陳代謝を促し、発汗作用もあります。
最近、サンショオールに脂肪燃焼効果があるという報告があったようです。
漢方では「腹部の冷えをとる」とされ、冷えによる腹痛・膨満感を治療する薬方に配合されます。
腹部膨満に効くのでオナラにも!
漢方では有名らしいですよ。「おならに山椒」
(2)タンニン
渋みの成分で抗酸化作用、殺菌作用があります。タンニンの作用には胃腸に働きかけ、ゆるい便を硬くする調整作用があります。
(3)芳香成分
多くの芳香成分を含み、シトロネラールは主たる芳香成分で、精神安定や集中力向上が期待できます。
他の芳香成分のジベンテンには胃酸過多抑制作用が、シトラールにはリラックス効果があり「神経性の胃腸トラブル」の緩和が期待できます。
(4)カリウム
カリウムを多く含みます。カリウムは血圧を正常に保ち、老廃物の排出に効果があります。
(5)ビタミンA
ビタミンAも豊富です。ビタミンAは疲れ目や免疫力アップに効果があります。
山椒に期待できる6つの効能
(1)デトックス
山椒は新陳代謝を高め、体に溜まった老廃物や毒素を排出させるデトックス効果
(2)冷え性改善
血行促進効果、冷え性改善
(3)胃腸の機能向上
胃腸の機能を向上させる効果
(4)食欲増進
(5) 減塩・減糖を助ける
味覚が敏感になり少量の塩や砂糖でも食事がおいしく感じられます。モナコでは山椒のドレッシングがブームになり定着してるそうですよ。
(6)鎮痛
漢方の当帰湯に使われていて、身体を温めて痛みを和らげます。
山椒の効果的な摂取の仕方
以上の山椒の効果、効能の情報には山椒の葉・実・樹皮などの区別がありませんでした。
おそらく大半は山椒の実に関してか、と思われますが、
「特に葉には食中毒予防の効果もある」
「山椒は捨てるところがない」
という記述がありました。
いずれにしても、漢方薬に使われているくらいなので、摂取は少量でよく「香辛料」として使う頻度を増やせば良いのでは、と思います。
バジルのように使っています。
山椒の科学
~お茶の水女子大学院の久保田教授の解説。
山椒の辛さは唐辛子の辛み成分「カプサイシン」の200分の1しかないそうです。
唐辛子と山椒の辛さを感じた時の脳波を比較すると興味深いことがわかったそうです。
唐辛子と山椒
食べた直後では、唐辛子の方が脳への刺激は強いが、食べた20分後は山椒の方が刺激が強い。脳は山椒を食べたときよりも時間が経ってからの方が強く刺激されていることがわかりました。
唐辛子と山椒は、同じような「舌にピリリとした刺激」がありますが、唐辛子の刺激は「辛み」山椒の刺激は「痺れ」です。
ちなみに山椒の痺れを「麻味」といいます。麻は麻痺の麻です。
痺性成分のキサントキシンがふくまれているからです。
辛さと脳
「辛さ」は痛覚で感じ、味覚野へ伝わり脳全体が活性化します。
山椒の刺激は舌の「触覚神経」を介して味を判断する大脳皮質味覚野の働きを活性化します。
このため、山椒によって舌がしびれている間は、味覚が通常より鋭敏になり、甘味・うま味・塩味などの味覚を濃く感じるのではないかと考えられます。
シェフ達はこの山椒の特長をうまく利用しているのでしょう。山椒を先に食べていると、その後の料理の味が際立って感じられるそうです。
牛乳に振りかけると、牧場の絞りたての味になる!
減塩にも利用出来ますね。
山椒の保存
山椒に含まれる刺激成分は不安定なので保存の仕方には注意が必要です。
粉と実のそれぞれの保存法
「粉」は冷暗所で保存し、使い終わったら空気にふれないように、すぐにしまいます。
「実」は冷蔵庫で保存して、必要なときにミルで挽いて使うのがオススメです。
加工して保存~さんしょう油の作り方
山椒油を作っておくと、気軽に使えます。
《作り方》
- 鍋にサラダ油(100ml)とさんしょうの実(10g)を入れて、かき混ぜながら中火で加熱します。
- 香りがたってきたら網などでサンショウを取り出します。
- 冷暗所で3か月程度保存が可能です。
「ためしてガッテン!」ではみそ汁とほうれんそうのおひたしにラー油のようにかけていました。
※ネットにあった情報ですが、加熱しないで、常温の油に山椒の粉を入れる、だけの作り方もありました。