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9月20日放送の「プレバト!!」は全国高等学校俳句選手権大会(俳句甲子園)の覇者と「プレバト!!」の特待生との対決でした。前回も高校生との対決が実に面白かったので、今回も楽しみでした。

今回も「プレバト」からは東国原・藤本・村上3名人が登場。このメンバーは私もお気に入りです。古くさい梅沢富美男氏が入ってなくてよかった。
相手は全国日本一となった徳山高校(山口)。

お題は「俳都・松山」でした。松山は正岡子規の生誕地ということで「俳都」とよばれて、俳句をやる人の聖地なのだそうです。
ちなみに私は、俳句についてまったく知識なし。5・7・5の文字数の制限があることと、季語が必要という位しか知りません。

例の東国原英夫氏の盗作問題が出た直後の放送を見逃したので、番組がこの一件をどう扱ったのか定かではないのですが、その後、あっけないくらい話題にされなかったですね。
東国原さんは、その後も変わりなくレギュラー出演してますね。

ま、いいか、って感じで見てますけど。
しかし、今回の放送で、現状を納得させるような東国原さんの俳句が出ました。
つまり、実力の程をいかんなく見せつけて、盗作問題は取るに足らない、と思わされました。
しかし、なんだったんだろう、あれは。という思いは残りますけどね。(-_-)

その作品は

東国原英夫さんの俳句

 

前から東国原氏の俳句はシュールだと感じていましたが、この句のシュールですよね。深い。大人の句です。
夏井いつき先生も相当感動して、いつになく言葉が少ないw

ちなみに夏井先生評は

・・・句が出た瞬間に会場が微かにどよめきましたね。
それくらい上手かった。
最後「無重力」という言葉をよく持ってきたよね。
子規が死んだ後、この死というものが子規の体自身を無重力にしていったのか・・・。

 

みたいなことでしたね。後半がイマイチ伝わりませんでしたが。

私的には東国原氏が自ら
「雲の表現は鱗雲とか、他にもあるが、か弱いイワシというイメージを入れたかった」
と解説しましたが、それだけにとどまらない。
雲から伝わるイメージは、最後に一段と形をなすのです。

始めに鰯がでて、その後に「仰臥の子規」と続いたところですでに完成に近いんですね。読み手が伝えようとしていることはほぼ想像できる。
しかし、しかし、最後の「無重力」で、その想像したことを凌駕するおもいが深く重く伝わる。
「仰臥の子規」まででそこそこ予想した、この句の味わいがいかに上滑りだったか・・・、と自分の通俗な感受性にガックリ来た後の感動。

『上手いなあ。見事だなぁ。』

衝撃にちかい感動を覚えました。
「無重力」という無機的な言葉が新鮮で新しいんですよね。なので、いっそう感動する。

最後の「無重力」は、夏井先生のいう「死」との絡みよりは、長く病床にあった子規の境地を思わせると感じましたね。わたしは。

自分の死と向き合ってきた俳人の胸中を「無重力」という言葉で表し切った。
そこには無力感ではなく、抗うことから解放された軽やかさがある。

東国原氏の透徹した目線、言葉選びの巧みさ。
タダモノではない。

ちなみに「仰臥」というのも深い言葉で、正岡子規が病床の心境を綴った「仰臥漫録」という作品があるんですね。書評に「心境が何の誇張も虚飾もなくうかがわれて、深い感動に誘われる。」とあります。

 

 

この句に対抗した高校生の作品は紹介するのも可哀相なもので、素直と評価されていたけどいかにも浅かった。
俳句は読み手の深さが出ますね。大人のたしなみだ。

 

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「プレバト」チームの他のふたりの作品も紹介しておきます。
私の好きな藤本敏史さんの句
  マッチ箱の 汽車眩し 夕虹の街

「マッチ箱の汽車」というのは「坊ちゃん列車(上の画像)」のことで、夏目漱石の『坊っちゃん』に「マッチ箱のような汽車」という表現があるそうです。
それを使うことで、お題の「松山・俳都」の松山を、夏目漱石の小説『坊っちゃん』の舞台として上手く入れてますね。
いつもの藤本さんらしく、伝わるものがシンプルでけれん味がなく、やわらかく、温かい。かわいい。
ビジュアルがイキイキと浮かんでくるんだよねぇ。

 

もうひとり、村上健志さんの句。これが評価されなかったのは実に遺憾です。
 西日へと 坊っちゃん列車 転回す

「坊っちゃん列車」は先程の「マッチ箱の汽車」のことで、向きを変えるとき、人力で押して回転させるそうです。

これに対抗した高校生の句は
 トロフィー掲ぐ 松山の天高し

どっちが上手い!?
迷わず村上健志さんの句、でしょ。

高校生が読んだ、と聞かなくてもわかる。
やはり高校生の句は整っていても、深みがない、凄みがない・・・。
とオバサンは看破してしまうなぁ。

東国原英夫さん、そのうち句集出しませんかね。
じっくり味わいたい。

 

盗作問題をご存じない方に、この記事。

 

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