疲労を正しく知れば回復法がわかる「医者が教える!疲れを取る技術」

「医者が教える!疲れを取る技術」という本が、とても良い本ですのでご紹介します。

高齢者向けの本、と思って購入しましたが、対象にしている読者は主にビジネスパーソンでした。もちろん世代に関係なく通用する内容です。
A4版のムック本で、疲れた人が読むことを前提にしているのでしょうか、文字が大きくとても読みやすいです。

疲れを取る、というと「身体の疲れ」を取る、と思いがちですが、「疲労の最新科学」ともいうべき内容です。

この本で刮目した点

カテゴリーと執筆者

  1. 脳  梶本修身(東京疲労睡眠クリニック院長 大阪 大阪市立大学大学院 医学研究科 疲労医学講座 特任教授)
  2. 体  仲野広倫(全米No.1日本人スポーツカイロプラクター)
  3. 心  川野泰周(禅僧 臨済宗建長寺派林香寺住職 精神保健指定医・日本精神神経学会認定専門医・医師会認定産業医)
  4. 睡眠・仕事術  裴 英洙(医師・医学博士、MBA。ハイズ株式会社代表取締役社長)
  5. 食事  内海聡(Tokyo DD Clinic院長、NPO法人薬害研究センター理事長)
  6. 中医学  猪越洋平(IKOSHI東西鍼灸院・東西漢方院 院長)

著者のメッセージを画像にした

素晴らしいと思うのは、「疲労」を高範囲に捉えている点です。

各カテゴリーは、その分野で最新の情報を発信、実践している執筆陣です。それぞれ著書の多い方たちですが、著書のエッセンスがうまく網羅されています。

梶本先生監修の「脳」カテゴリー

脳の疲労と身体の疲労の関係や、自律神経の整え方なども解説してあります。

疲労の本質は脳の疲労で、脳がこれ以上疲れないために身体に疲労感をおこす。なので疲労を取るために身体だけにアプローチしても完全な解決にならない。
根本的な原因は脳の疲労なので、これにアプローチする必要がある。

 
という感じのことが書かれています。脳に発生した活性酸素が自律神経の不調を作るので、抗酸化物質の「イミダゾールジペプチド」の働きが解説されています。梅干しや黒酢のクエン酸もおすすめされています。  ▶ イミダゾールジペプチド(カルノシン)の記事

 

「疲れを取る技術」本の干しの写真があるページ

 

 

川野 泰周氏の「こころ」カテゴリー

私が特に興味を持ったのが川野泰周さん。
この方を存じ上げませんでしたが、素晴らしい方ですね。

川野 泰周(かわの たいしゅう)氏プロフィール
1980年生まれ、慶応医学部卒、精神科医として勤務後、臨済宗で禅の修行をし住職となる。現在は寺務の傍ら、都内及び横浜市内にあるクリニック等で、うつ、神経症、PTSD、睡眠障害などに対し、薬物療法と並び禅やマインドフルネスの実践を含む心理療法を積極的に取り入れた診療にあたっている。

 

「医者が教える!疲れを取る技術」では少ない誌面ながら、医学的見解と禅、マインドフルネスの解説が、うまく絡めて解説してあります。
マインドフルネスについてはごくシンプルに伝えて、構えずに取り組めるような配慮が感じられます。むしろシンプルだからわかりやすい。

 

「疲れを取る技術」本のマインドフルネスのページ

 

興味があればこちらの記事、川野 泰周氏の活動についてわかりやすいです。
●AXISサイト 
川野 泰周さん(禅僧・医師)が語る「今を生き抜くということ」

●東洋経済サイト
「精神科医の禅僧」が教える、心を休める方法

●エイ出版
こころの病は自律神経の乱れから。あなたを救う"禅の考え方"

 

 

猪越洋平氏の「中医学」カテゴリー  

猪越洋平さんは中国の政府認定中医資格をお持ちで、東洋医学になじみがなくてもわかりやすく解説しています。

 

後のカテゴリーについてはまだ目を通していないので・・・(^^ゞ

 

 

そういえば、Eテレ「趣味どきっ!」でも水曜日に「自律神経セルフケア術」をやっていますね。
今夜の内容は「イライラを解消する体操」をやっていて、テレビを見ながらやりました。

明日立ち読みしてこよう(笑)
監修している保井志之先生は順天堂大学医学部教授で自律神経の著書も多数あります。
これなど、そそられるタイトルですねぇ。
Amazon▶ 体の不調は脳がつくり、脳が治す―治る人と治らない人の違いは、脳と体の「学習記憶」にある

 

さまざまな視点で「疲労」を解消する方法が見つかるのが楽しみです。

 

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